令和3年分確定申告の期限延長は「簡易な方法」で可能に!

依然コロナ禍ですね。

期限延長 3年連続!?の延長

2022年(令和4年)2月コロナ感染拡大は全国で急増中です。

感染拡大を防止しつつ、ワクチン接種3回目も始まっています。

税理士業界で注視されていた対象が確定申告期限の延長です。

3年連続での期限の延長があるのでは!?、と
1月より関心が集まっていました。

2月3日(木)国税庁より令和3年(2021年)分確定申告

  • 「簡易な方法」による
  • 申告・納付期限の
  • 4月15日までの延長

が発表されました。

確定申告の期限を一律に延長するのではなく、
個別に可能とする対応です。

期限延長 「簡易な方法」とは?

延長の手続きが気がかりです。

「簡易な方法」による延長は申告書への文言の追加のみで可能です。

  • 新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請

別途、申請のための書類はありません。

紙の申告書での記載例は以下の通りです。

第一表の右上に文言を記載します。

電子申告では送信準備画面の「特記事項」に文言を追加します。

消費税の期限の延長は紙の申告書は所得税と同じ記載方法です。

消費税の電子申告では、「住所又は事業所等」の「建物名・号室」に
文言を入力します。

期限の延長の手続きでしくじる可能性が低いのは幸いです。

期限延長 対象は限定的!

「簡易な方法」での期限の延長の留意点は、

  • 令和4年1月以降に申告等の法定期限を迎えた手続きを対象
  • 4月15日まで

という限定的な措置というところです。

これまで、コロナ感染による申告期限の延長は
「延長申請書」の提出の上で可能でした。

「簡易な方法」は令和3年分確定申告対応のための措置、というわけです。

確定申告の完了は申告書の提出と納税がセットです。

「簡易な方法」で申告期限を延長した場合、

  • 振替納税:個別に応対
  • 振替納税以外:申告書提出日=納付期限

となります。

期限延長 「簡易な方法」は保険

締め切りが伸びると、なんだか得した気になります。

勘違いです(笑)。

「簡易な方法」はコロナ感染で納税者や税理士の業務が
停滞した場合の保険にはなります。

反面、期限が延長されても税負担額が変わるわけではありません。

うっかり4月15日ぎりぎりまでずれ込むと、
1年の内104日が前年分の処理に追われます。

「簡易な方法」は切り札、伝家の宝刀です。

使わない状況が理想的です。

 

蛇足
マイナンバーカード方式での電子申告にチャレンジ
してみようという方には案外「簡易な方法」の選択も
悪くないかもしれません。
(カードの申請から受領までには1か月かかるので)

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