確定申告期限の延長 前提ありのメリット

悪くない話ですが、ではプラスのための前提は?

確定申告期限の延長 悪くない措置

2021年(令和3年)2月。
124年ぶりに2月2日が節分でした。

コロナ禍での緊急事態宣言は、10都府県で1ヶ月が延長されました。

気の重い状況とは別に、確定申告では悪くない措置もとられることになりました。
確定申告期限の延長です。
所得税と贈与税では1ヶ月、
消費税では約2週間の延長です。

今年の確定申告期では、確定申告会場に整理券が必要です。
(実家の親と確定申告 令和2年分では確定申告会場に整理券)
確定申告会場での申告を想定していても、時間的制約が予想されます。

申告期限の延長によって、電子申告や「確定申告書等作成コーナー」で申告する時間的余裕ができました。
(確定申告書を自力で何とかする方法)

申告期限の延長は悪くない措置ですが、
手放しで喜べる措置ではありません。

確定申告期限の延長 延長の利益とは

確定申告期限の延長の利益は、
・自力で確定申告をしようとされる方
・税負担を重荷と感じられる方
・税理士や会計事務所(笑)
それぞれにメリットがあります。

確定申告の作業や処理の時間的余裕は明らかです。

それよりも見逃せないのは、税金の納付です。
「振替日(口座引き落とし)」も5月末(消費税は24日)まで延長されました。

先行きが不透明な状況です。
お金の管理が通常よりも厳しくなります。

今回の確定申告期限の延長の実質的な利益は、
手元のお金の管理を想定以上の期間で検討できる、
といえます。

悪くない話です。
とはいえ、期限の延長の効果は自動的に現れません。

確定申告期限の延長 延長を利用する前提

申告期限の延長により、納税でのお金の流出にも時間の余裕が作れます。

手元のお金を確保する上では、メリットがあります。
(赤でもなく黒でもなく金 継続可能性を高める)

しかし、時間の余裕の理由には前提があります。
現状や実態の把握です。

申告期限が延長されたからといって、
決算や申告の処理まで先送りしては元も子もありません(笑)。

また、安易に納税時期を先送りすると、
5月以降の手元のお金に不安が出かねません。

申告期限の延長は選択肢の一つです。
延長を選択する理由は、処理が遅れてではありません(いけません)。
手元のお金の状況や、今後の経営状況との兼ね合いでの選択です。

確定申告期限の延長を積極的にとらえるなら、
早めの確定申告処理の完了が有効なことは例年通りです。

 

蛇足
昨年と同様の状況での例外的措置。
単発のつもりの過去記事もよければ一緒に。
(青色○○ 青色申告とは別に早めに)

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