確定申告とデジタル化の相性が良い理由とは?

確定申告とデジタル化は腐れ縁?、相思相愛?(笑)。


2022年(令和4年)真冬の光景も見納めかな?

申告とデジタル化 先行する確定申告

2021年(令和3年)によく使われたことばに「DX
(デジタルトランスフォーメーション)」があります。

ITで生活や仕事の環境全体を底上げする取り組みです。

2022年(令和4年)2月、政府では公文書の原則デジタル化
といった方針も示されています。

世の中だんだん変わるなー、といった印象では
ちょっと残念です。

既に変わっているからです。

たとえば、確定申告。

新型コロナウイルスの感染防止拡大の影響もありますが、
それ以前から

  • 電子申告
  • キャッシュレス納付

が先行していました。

世の中の流れといった曖昧な同調圧力ではなく、
実益からデジタル化に踏み切るメリットがあります。

申告とデジタル化 実益は翌年以降

電子申告のメリットでは、

  • 集計ミスが出ない
  • 転記漏れがない
  • 税務署や申告相談会場に行く必要がない
  • 自分のペースで処理ができる
  • 再度の提出でも対応しやすい

といったことがあります。

医療費控除の集計もエクセルやGoogle スプレッドシートを
利用すると効率的です。

その一方で、電子申告のメリットがアタマではわかっても、
「また来年」とされる方もおられます。

デジタル化を見送る大きな理由では、

  • 初年度の負担

があります。

慣れない処理に取り組んでみると、

  • メリットが負担で相殺される

と気が重くなる印象です。

残念ながらこの印象は外れてはいません(笑)。

デジタル化のとっかかりでは不慣れな局面が多いので、
不安や負担は大きくなります。

印象が変わるのは、デジタル化2年目以降です。

申告とデジタル化 パターン化とコミニュケーション

デジタル化の処理の強みは、

  • 修正
  • パターン化

に現れます。

確定申告は毎年の税制改正が反映されますが、
大半の処理や仕組みは毎年似通っています。

たとえば、所得控除。

適用の基準や金額での変更があっても、
集計や比較の対象は大きく変わりません。

デジタル化が活躍するのは、集計と比較です。

パターン化されている集計と比較は、

  • 入力や集計だけでなく
  • 比較する面でも

データを加工するデジタル化のメリットがあります。

確定申告の処理が終わった後の確認では、
納税者のリテラシーが必要です。
(確定申告のリテラシーを高める方法とは?)

確定申告の構造を理解していることも必要ですが、
比較できるデータを一覧・比較できる仕組みも魅力です。

データをデジタルで扱うことは、

  • 確定申告のための集計だけでなく、
  • データを加工して比較・検討する

といった視野の広がりが期待できます。

紙とペンと電卓では、ちょっとした確認や比較でも
資料の準備や保管に手間どります。

外部、税理士に依頼する場合にもデータのデジタル化は
スムーズなコミュニケーションにもつながります。

DXやデジタル化での処理は抽象的な目標ではなく、
実益があるためにおすすめできます。

 

蛇足
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」の今後の展開では、

  • マイナポータルと控除のデータ連携

が強まるでしょうね。
音声入力も対応してくれると楽になるんですが(笑)。

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