勘定科目はゴールから逆算してチェックする!
商品券は資産か費用か?

堅苦しい専門用語だからといって実益と無縁ではありません。

使い方がわかると、もやもや感が払拭できます。

実益のある図

勘定科目は逆算 ググる?、AI?

わからない・知らない・見たことがない問題に直面すると、

  • 知っていそうな人に尋ねる
  • 本や資料を参照する
  • ウェブで検索する

といった調べ方が現実的です。

手軽さと気軽さからウェブでの検索が優先されそうです。

2023年(令和5年)の現状であれば、

  • Google
  • ChatGPT
  • Perplexity

と検索エンジンやAIが利用できます。

2月から3月にかけての確定申告期はとりわけ利用機会が多くなります。

勘定科目は逆算 商品券の取り扱いとは?

事業所得での帳簿作成は調べ物が重なる処理です。

勘定科目の選択で困ったときは、とりあえず検索することが多くなります。

たとえば、「商品券」。

  • 商品券はどんな勘定科目で経理処理すれば適切ですか?

といった問いはありふれていそうです。

まず、Googleで検索。

「接待交際費」か「広告宣伝費」が選択肢のようです。

とはいえ、1つの検索対象に飛びつくのは早計おっちょこちょいです。

さらにChatGPTにも尋ねてみます。

Google とは別の意味で選択肢が提示されています。

利用と未利用という場合分けが示されています。

また、上記の回答では商品券を扱うといっても、
購入する側ではなく販売側の視点での処理です。

とどめにPerplexityの回答は以下の通りでした。

商品券を購入するという点ではGoogle と同じ視点です。

しかし、状況の場合分けという視点ではChatGPTに近いともいえます。

Perplexityでは「資産」や「経費」というカテゴリーを
勘定科目の判断に用いている視点が重要です。

勘定科目は逆算 資産・負債・収益・費用の実益

簿記のテキストの冒頭に、

  • 資産
  • 負債
  • 資本(純資産)
  • 収益
  • 費用

といったカテゴリーが示されています。

見慣れなくて堅苦しい用語でもあり、

  • 帳簿作成でも入力しない

ということで印象が薄くなります。

また、上記の資産・負債・資本は貸借対照表を構成します。

言い換えれば、複式簿記を利用していないと見かけない、
損益計算書作成とは一見無関係の対象です。

損益計算書作成に処理を集中させれば効率性が上がる
と考えたいところです。

入力や集計だけを対象にすれば間違っていません。

反面、取引の状況を正確に記帳する面では、
消化不良の処理となります。

勘定科目は逆算 場合分けとカテゴリー検討

商品券を購入した経理処理では、

  • 場合分け

という視点が有効になります。

商品券の購入時点では、

  • 未利用であり経費ではない
  • 将来の経費となる可能性がある
  • 以上より「資産」に分類され
  • 勘定科目として「他店商品券」や「貯蔵品」となる

上記の検討過程では、購入時の商品券に対しては、

  • 経費ではない
  • 資産である

という検討や判断が勘定科目の選択より優先されます。

決算日(個人であれば12月31日)に商品券を購入して、
翌日の期首(1月1日)に利用した場合、

  • 12月31日 (借方)貯蔵品 (貸方)お金
  • 1月1日   (借方)経費  (借方)貯蔵品

上記の処理となります。

1月1日の処理では、「経費」への振替は必須ですが、
勘定科目の選択は二の次です。

経営の管理上は勘定科目の選択もおろそかにできません。

ただし、資産・負債・収益・費用といったカテゴリーを
適切に判断することが優先です。

資産・負債・収益・費用といったカテゴリーの検討は
重要な判断の見通しを良くしてくれる実益があります。

 

蛇足
「商品券」の例ではPerplexityの回答が期待に近い印象でした。
とはいえ、この結果だけからPerplexityが優越している
とはいえません。
むしろ正しさや妥当性の判断の難しさを示してる一例
といえそうです。
簿記の勉強は電卓やテンキーの打ち込み作業ではない
といえる面が強まったともいえます。

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