赤字がダメな理由を説明できますか?
損益だけじゃ説明しきれません!

商売とは無関係の方でも「赤字」がネガティブ
という印象はあります。

とはいえ、なぜネガティブなのか?と問われると、
経営者でも返答につまるかもしれません。

直感からもう一歩踏み込みます。

激安でも黒字(ラ・ムー)

赤字はダメ ネガティブは周知

「簿記がわからない」や「税金のことにうとい」といって嘆かれる方は
珍しくありません。

むしろ一般的な方です。

とはいえ、そうした方であっても「赤字」が経営上ネガティブ
という印象はお持ちです。

他方、税金の負担上、赤字はそれほど悪くないんじゃないか?
といった印象をお持ちの方も少なくありません。

経営の動向を左右する経営成績の赤字と黒字のはずですが、
もやもやした混乱があります。

基本的な視点からの整理がおすすめです。

赤字はダメ 損益だけじゃわからない!?

経営成績は基本的に下記の式より判明します。

  • 収入-経費=利益 → プラスなら黒字・マイナスなら赤字

以上(笑)。

模擬店であれば短期での収入と経費(支出)で結果がわかります。

一方で、長期継続の事業経営では、

  • 期間損益計算
  • 発生主義会計

といった会計上の考え方が反映されます。

シンプルな損益計算が込み入ってきます。

たとえば、減価償却。

購入した固定資産の取得価格を耐用年数に渡って費用計上します。

定率法と定額法は費用計上する償却額が合計では同じですが、
使用期間初期は定率法の償却額が多く計上されます。

会計処理の結果で経営成績が左右される面があります。

経営は必ずしも予定通り・想定通りで進むとは言えません。

  • 災害による損失
  • 設備の更新にともなう損失
  • 役員退職金の計上 etc

経営者が意図せず一時的に赤字になる可能性はあります。

法人税や所得税といった税負担が少なくなる赤字状態は
可能性が皆無とは言い切れません。

一方で、赤字状態の継続は明らかにネガティブです。

ただし、損益計算だけからはとらえきれません

赤字はダメ 事業の継続がキモ

事業が存続するかどうかは、

  • 支払いが続けられるか否か?

という視点でとらえられます。

支払いの原資を事業での売上だけでなく、

  • 金融機関からの借入
  • 経営者による資金

といった手段でも補うことはできます。

とはいえ、上記の資金調達による事業の継続は常態化できません。

経営の継続には事業収入からのお金、黒字が必須となります。

事業の赤字状態を確認した際には、

  • 前期と当期の貸借対照表を比較する!

といった振り返りも必要となります。

損益計算だけでは資金繰りや財政状態はわかりません。

経営を支える・圧迫するお金の状況は貸借対照表に現れます。

 

蛇足
アイキャッチ画像はスーパーのラ・ムーのハンバーガーです。
1個108円でした(笑)。
激安価格で石川県内のお店も盛況のようです。

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