キャッシュフローを分析する 準備は経理と決算で
カスタマイズ、改造、味変etc
CF分析 ザックリから踏み込む
経営に関わっているお金の動きを知る、
キャッシュフロー(CF)の要諦です。
まずはザックリと経営全体のCFを把握して、
その後に詳細な分析に踏み込んでいきます。
(決算の後はキャッシュフローでザックリ振り返る 経営の傾向と方向がわかる)
また、キャッシュフロー計算書もお仕着せのひな型だけでなく、
カスタマイズしていくことで、有効なデータとなります。
たとえば、営業活動のCFも間接法で作成しつつ、
直接法へとカスタマイズする余地があります。
(間接法のキャッシュフロー計算書を改造する)
さらに踏み込んだ改造も可能です。
下記のように売上を区分しての営業CFを把握する改造が
考えられます。
CF分析 改造の準備は経理と決算
キャッシュフロー計算書の改造は場当たりでは厄介です。
CF分析のデータは日常の経理と決算から得られます。
上記の営業収入の分析の例では、
・売上の計上に補助コードを付しておく
・決算の科目内訳書より該当する売掛金残高を抽出する
といったことから必要なデータを得ます。
「ボックス図」で表すと以下のようなイメージです。
(ボックス図2 会計とキャッシュフローをつなげるツール)
キャッシュフロー計算書の作成というと、必要なデータは
損益計算書や貸借対照表、総勘定元帳や固定資産台帳を連想しがちですが、
日々利用している会計ソフトの処理や決算と関連するデータも有効です。
座学の学習では「補助コード」の活用はピンとこないかもしれません。
その一方で、会計ソフトの利用では多用されています。
税務申告と関連した科目内訳書は、一見キャッシュフロー計算書と距離があります。
しかし、科目内訳書も会計データとして機能します。
キャッシュフロー計算書の改造は、データを柔軟に使うという面で
クリエイティブな印象の成果となります。
CF分析 分析は将来に向かって
キャッシュフロー計算書の詳細な分析は、
一括でまとめられがちなCFを分解します。
言い換えると、営業収入を分解して処理することで、
どんな売上がどれだけお金を稼いでいるか、といった
経営へのインパクトが明らかになります。
CFを把握するためのデータを新たに用意するのではなく、
日々の経理や決算の過程で得られるデータを利用します。
決算が終わり、次期以降の経営計画に必要なお金の動きCFは、
特別なデータではなく、既に手元にあるデータの活用から得られます。
営業収入だけでなく、営業支出の分析や営業活動CFだけでなく、
投資活動CFや財務活動CFでも必要に応じた分析が可能です。
ザックリとしたCFの把握と詳細なCFの分析は相反しません。
どちらも適正な会計処理が前提です。
蛇足
カスタマイズの余地が大きいのは魅力もありますが、
どこから手をつけるかという悩ましさもありますね。
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