税理士試験の失敗 答練を無駄遣いしないために

タイムマシンがあったらなーと思います。

税理士試験の失敗 そうだ答練を利用しようの勘違い

初夏から日照時間も長くなると、気分も前向きになります。
とはいえ、税理士試験を受験中は、6・7月のカレンダーと答練・模試の日程をみて気が重くなっていました。
とくに複数科目を受験していたときは、やるべきことがあれもこれもという状態が試験日まで続き、へとへとになっていた記憶があります。

そうした試験直前期に考えるべきテーマが、学習の効率性です。
時間を有効に使い、試験本番での得点に結びつける学習に絞りたいところです。
漫然とテキストを眺めていたり、既にできるはずの問題を機械的に解いていては時間の無駄です。

以上は正論なのですが、私の場合、効率性をうわべだけ(頭でっかち・机上の空論)でとらえていて失敗したことがあります。
その失敗とは、答練を試験勉強の中心に据えるというものでした。

税理士試験の失敗 答練を利用するときに勘違いしないために

試験直前期に答練を重視することは、受験生共通です。
限られた試験時間の中での競争試験、しかも年一回のみという緊張感あふれるイベントの予行演習である答練は大切な学習機会です。

受験者とは別に、資格スクールにとっても、答練・模試は合格実績につながる仕上げのサービスです。
答練・模試は近年の試験の出題傾向を踏まえて、問題が精選されています。

私の勘違いは、答練・模試が精選された問題なのだから、テキスト・問題集よりも優先したことでした。
言い換えると、精選された問題で作られた答練・模試をこなすことで試験合格に直結するという勘違いです。

なぜ、答練・模試をテキスト・問題集より優先することが勘違いなのかを考えます。
その理由は、試験の性格(タイプ)にあります。
試験には、一定の知識や認識を確認さえできればよいタイプと、特定の能力や技能の高度な運用能力を確かめるタイプがあります。
前者の例は運転免許のペーパー試験で、後者の例が税理士試験といえます。

高度な運用能力を確かめるタイプの試験では、出題の形式や傾向は同じでも、出題内容は毎度別物または見た目を変えてあります。
ことばを補うと、難度の高い試験では、抽象的な知識を個別具体的な問題に適用することが求められるわけです。

テキスト・問題集での学習で地力がついているなら、そうした地力を答練・模試で運用できるか練習する意義があります。
一方、効率性を言い訳に地力の養成を怠った状態での答練重視は、半端な問題演習での時間の浪費です。

税理士試験の失敗 答練も模試も使い潰すために

税理士試験は難度の高い試験です。
毎度毎度「例年にない」量・読み取りにくさなどで、受験者を翻弄(ほんろう)します。

しかし、合格率はほぼ一定です。
厳しい見方かもしれませんが、合格と認められる正確な知識と運用の水準に達している割合はほぼ一定ともいえます。

地力をつけながら、試験本番を想定した答練・模試を利用することは必要です。

テキスト・問題集→答練・模試→テキスト・問題集→答練・模試で鍛えていくイメージです。

答練・模試→解説とテキストつまみ食い→答練・模試→解説とテキストつまみ食いでは、難度の高い試験には耐えられません。
(上記のサイクルで勉強した気になると、かつての私のように不合格になります)

 

蛇足
厳しい指摘かなーと思いつつ書きました。
通信学習で独りで勉強していると、勘違いをしても気付くのに時間がかかります。
(税理士試験 精度ってどの程度?)

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