振替はどれも同じ処理じゃない!? 2021年は祝日も振替!

なんのこっちゃ!?

振替 2021年は祝日が移動

例年3月末から4月のカレンダーを眺めると、
・桜の見頃はいつまでか
・ゴールデンウイークの日程どうしようか
といったことが気になります。

2021年(令和3年)はコロナ禍・・・、
少々さみしい春です。

といいつつ、2021年のカレンダーでは祝日の移動があります。
延期された東京オリンピックの影響です。

移動する祝日は以下の通りです。

オリンピックの開会式と閉会式にあわせての祝日の移動です。

2021年限定の措置ですが、手元のカレンダーやアタマのなかのカレンダーとはズレます。

7月と8月は連休が増えますが、10月は祝日無となります。

振替 ことばの使い方は文脈次第

「振替(ふりかえ)」ということばは、日常でも使われます。

2021年の祝日の移動でも振替が使われています。
8月8日(日)を祝日としたので、翌日の9日(月)が振替休日となります。

振替とはいえ、日曜日が祝日によって月曜日に押し出された印象です。

お金のやりとりでも振替は使われます。
銀行の口座間でのお金の移動での振替が日常的な使用です。

ただし、口座振替というとお金の移動ではなく、
あらかじめ決められた金額の引き落としの処理です。

やや専門的な文脈では、簿記の処理でも振替ということばを使います。

振替 簿記の振替は前後で状態が変化

簿記の振替という処理は意外に難物です。

振替の効果や影響が処理ごとに異なるからです。
・科目振替
・経過勘定の期首再振替
・決算振替
簿記の試験では本支店会計や商的工業簿記でも振替処理があります。

科目の振替は一見するとシンプルな処理です。

たとえば、通信費に計上していたZOOMへの支払を支払手数料に変更する場合、
(借方)支払手数料 xxx円/ (貸方)支払手数料 xxx円
で済みます。
振替といっても経費の勘定科目同士の変更にとどまります。

その一方で、科目振替といっても上記と様相が異なる処理もあります。

たとえば、給料の処理で総額額のみを計上していた場合、
(借方)給料 xxx円/ (貸方)未払給料 xxx円
となります。
しかし、業務上源泉所得税や社会保険料の天引きもあり、
負債に計上される未払給料はさらに預り金勘定への振替が必要です。
(預り金勘定 なめるとジャングル)

上記の例では、源泉所得税や社会保険料の納付の管理にも影響します。

簿記上の振替処理は、帳簿だけでなく、
・お金
・業務上の責任や義務
にも影響する可能性があります。

振替処理の前後での変化の確認が必要です。

 

蛇足
令和3年の税理士試験は、お盆明けの予定です。
オリンピックとパラリンピックの間に試験の予定です。

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