どうして税理士は根掘り葉掘り聞くのか?

そういう性格だから、ではありません。

税理士って書類だけ渡してもだめなの?

税理士の仕事風景は、地味です。
パソコン・電卓・書類・机とイス、そして入力のカタカタという音。
絵になりません(笑)。

とはいえ、上記のような光景はあくまで資料・データの確認や処理の光景です。

言い換えると、関与先との取引がある程度軌道に乗った後の仕事の状況です。

関与先との取引開始段階では、そうした地味な事務処理の光景はありません。

お客様となる関与先からの資料を見せていただくだけでは不充分です。

仕事の取り掛かりで重要になるのは、インタビューです。

根掘り葉掘り聞く理由

インタビュー、聴取・・・!?

税金の書類だけ作る税理士が、なんでインタビューを仕事の取り掛かりと考えるのか?

その答えは、何も知らないから、ということです。

では、何を知らないか?

・経営規模
・経営状況
・経営の見通し
・経営の推移
・経営方針 etc

決算や申告のために資料やデータは必要です。

資料やデータはいつの間にか、自動的にできるものではありません。
特定の方針や目的があるから資料やデータは意味を持ちます。

仕事の取り掛かりでのインタビューは、そうした経営者にとっての前提となっている考え方や状況をお尋ねするわけです。

思想や性癖を根掘り葉掘りお尋ねするわけではありません(笑)。

細かいことまで尋ねる理由

インタビューは意外に多くのことをお尋ねするかもしれません。

たとえば、売上や仕入・外注では
・主要な取引先
・決済手段(現金・振込・手形・電債)
・回収および支払状況

固定資産・借入・雇用も書類やデータだけでなく、インタビューでも確認します。

また、フリーランスや個人事業主の方では、費用の家事按分の聞き取りも必要になります。

個人の確定申告では、個人所得税であっても家族に関連した確認をさせていただくことも不可欠です。
(個人所得税でも家族会議)

プライベートな事柄も申告に関連する範囲でお尋ねすることになります。
守秘義務厳守は前提です。

なんだか細かいことまで尋ねるなー、と思われるかもしれません。
ちゃちゃっと仕上げてくれんかなー・・・

税理士が提供するサービスの内容や度合は千差万別です。

そうは言いつつ、守るべき水準や守りたい水準があります。

インタビューで細かいことを尋ねるなーと思うことも、そうした水準をクリアするためです。

税理士が提供するサービスの内容や品質には、根掘り葉掘りのインタビューも裏付けになります。

 

蛇足
初見の方にいろいろお尋ねするのは、緊張します(汗)。

 

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