年末調整と確定申告を一直線上で理解する
これ(年末調整)って何やってんだ?は紙1枚で
スッキリ解消できます。
年末調整と確定申告 理不尽な年末調整
年末はなんやかんやで締め切りに追われます。
年末調整もその一つです。
年末12月のよく知られた税金のイベントですが、
源泉徴収の還付以外では人気がありません。
人気の無さは処理をする立場からだけではなく
還付を受ける側でももやもや感があります。
年末調整を処理する側にとっては、
- 通常業務に加えての処理
- 提出書類の不備や遅れ
- プライベートのデリケートな取り扱い
といった面でストレスになります。
年末調整では、個人の給与を対象にしながらも
- 事実婚や内縁といった家族の構成
- 配偶者の年収
- 家族の障害
といった情報が必要です。
ビジネスライクに応対すると割り切っても、
デリケートな内容です。
一方で、年末調整の結果還付になる対象の方であっても、
年末調整に対してもやもやした気持ちは残りがちです。
年末調整と確定申告 書類の正体
年末調整では書類の提出が必要です。
- 扶養控除等申告書
- 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書
- 保険料控除申告書
圧迫感を感じます(笑)。
もやもやっと感じるのは、上記の書類が何のために必要か
という点がピンとこないからです。
毎年ビミョーに様式が変更される理由もわかりにくい印象です。
このもやもや感は年末調整だけをとらえるとわかりません。
確定申告書から年末調整をみるとスッキリします。
(年末調整でもやもやする理由)
確定申告書は以下の通りです。
やっぱり圧迫感があります(笑)。
とはいえ、年末調整で提出する書類が関連するのは、
左下「所得から差し引かれる金額」所得控除が中心です。
上記の所得控除は年末調整の対象ですが、誰もが全て該当する
というものでもありません。
「収入」や「所得」といったデータは勤務先で管理しているので
対象者があらためて集計する必要がありません。
確定申告の申告書全体から年末調整を見直してみると、
年末調整の書類は意外に少ないデータという印象です。
それでも年末調整の書類の様式が変わるのは、税制改正があるからです。
フリーランス・個人事業主で確定申告が必要な方の場合、
「収入」や「所得」といったスタート以前が問題です。
(申告書だけでなく決算書も必要になります)
年末調整と確定申告 確定申告が必要になったら?
給与所得の方でも年末調整に加えて確定申告をする
ケースもあります。
- 2ヶ所から給与があった
- 副業の所得が20万円を超えた
- 医療費控除を申請
- ふるさと納税でワンストップ特例を申請しなかった
- 住宅ローン初年度
- 雑損控除や寄付金控除を申請
上記のような場合、年末調整の後に渡される源泉徴収票
をもとにして確定申告を行います。
申告書をみるとプレッシャーを感じる処理ですが、
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」と利用すれば
負担は小さくなります。
紙の申告書の提出も可能ですが、電子申告e-Taxの利用が
便利です。
確定申告の必要な方はマイナンバーカードを準備しておくと
年明けからの確定申告がスムーズに乗り切れます。
年内にできる準備は年内に済ませておくことがおすすめです。
蛇足
年末の締め切りを強く意識してはいませんが、
年内のやり残しがないか気になる時期です。
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