確定申告を手順から振り返る!
日付・資料・やったこと、やってないこと
外堀から埋めてみる、という選択肢です。
専門用語や仕組みの理解が苦手な方におすすめです。
申告の手順 ご確認の間の悪さ
「では、ご確認をお願いします」と申告書をお渡しすると、
- どうせ見てもわかんない…
- 大丈夫でしょ?
- OKです!
といった返答を申告会場でいただきます。
なお、「OKです!」と即答された方は
申告書をさかさまにみておられました(笑)。
普段からお付き合いのあるお客様であれば。
申告内容の説明に時間をとります。
訂正や追加の処理が判明することもあります。
一方、申告会場でのやりとりは良くも悪くも
その場限りです。
「ご確認」は来場された方にも税理士にも
トラブル回避のラストチャンスとなります。
そうは言っても、来場された方にとっては、
- 税金の専門用語や処理がわからない
という事情があります。
このブログのカテゴリー「TAX」やタグ「確定申告」を
ご参照していただきたいところです。
それ以外にも、申告の振り返りの手法があります。
申告の手順 日付・資料・やったこと
確定申告は行政上のイベントで、
- 期限
- ルール
といった制約がついています。
言い換えると、確定申告に関連した
- 日付やスケジュール
- 利用した資料
- 自分がやったこと
という切り口からの振り返りが事後的にできます。
まず、「日付」。
「3月15日」という申告期限があり、スケジュール調整が
必要だったはずです。
申告期限を前に余裕がなかったのであれば、
今後見直す余地があります。
次に、「資料」。
確定申告のルールとして、根拠となる資料の収集が必要です。
源泉徴収票や控除証明書などを収集した記憶があるはずです。
取り揃える段階での漏れや遅れは必要性を理解すると、
翌年以降の申告の準備に活かせます。
そして、「やったこと」。
申告書の作成を直接手掛けていない場合でも、
医療費の集計などはされていたはずです。
申告会場では対応しないものの、事業所得がある場合には、
- 領収書やレシートの整理
- 事業分と家事分の分別
- 期末の棚卸処理
- 固定資産の管理 etc.
と決算処理が思い出されるはずです。
また、申告会場に赴く際には下記も持参したはずです。
- 確定申告の「お知らせ」ハガキ
- マイナンバーカードとそのコピー
- 還付先の通帳
- 前年以前の申告書の控え
上記の「~したはず」という記憶をよりどころにして、
確定申告を振り返ることは当事者ならできます。
申告の手順 これからできること
「日付」・「資料」・「やったこと」は申告書作成の準備
ともいえます。
見方を変えると、
- 申告書作成の準備は自分で行ったが
- 申告書の作成だけはしていない
という状態だったわけです。
もう一歩踏み込むと、
- データをシステムに投入すれば申告書は作成
という可能性が見出せます。
給与所得や年金(雑所得)に医療費控除などでの還付申告であれば、
「確定申告書等作成コーナー(国税庁)」の利用で充分です。
確定申告を振り返ると、
- やっていなかったこと
- できていなかったこと
といった対象が浮き彫りになります。
さらに解像度を上げると、
- 自分で確定申告できたはず
という可能性を見出せるかもしれません。
記憶が新しいときだからこそ得られる成果があります。
蛇足
アイキャッチ画像は犀川大橋交番(金沢市)の一隅です。
交番の隣には室生犀星ゆかりの「雨宝院」があります。
犀川沿いは桜が開花すると華やかさがあります。
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