終活だから生前も調べてみる!
戸籍の入手が手がかり
すっかり聞き覚えがあることばになった「終活」ですが、
亡くなった後だけを対象にすることもありません。
ルーツを探ってみるという手もあります。
戸籍を入手 自由研究は後回し?
「夏」という漢字からは、
- 暑い
- 夏休み・お盆・帰省
- 宿題(笑)
といった連想が定着しています。
大人になると提出義務のある「宿題」がなくなりホッとします。
一方で、できればやっておくことがおすすめの「課題」や「自由研究」
があったりします。
たとえば、「終活」。
遺言書の作成を含めて相続開始後の手を打っておくことになります。
相続開始という将来が強調されがちな終活ですが、
- 自分のルーツを探る
といった取り組み方もあります。
戸籍を入手 直系尊属を遡る
相続が開始されると必要な書類として、
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本関係
を全て揃えることになります。
「死亡まで」ということで相続人が集めるわけです。
終活時点であれば、本人が自分の戸籍を取得できます。
さらに「直系尊属」、いわゆる先祖・家系を遡ることも可能です。
- 現在戸籍
- 除籍
- 改製原戸籍(通称「ハラコセキ」・「ハラコ」)
を対象に可能な限り資料を入手すれば調査できます。
戸籍を置いている本籍は住民票に記載があります。
市町村の役場では遠隔地からの戸籍謄本の入手にも対応しているので、
対象自治体のサイトより手続きが確認できます。
資料を元に家系図を作成することも可能です。
たとえば、Googleスプレッドシートの利用。
テキストの入力だけでシンプルな家系図が作れます。
(俺って相続人だっけ?)
「終活」や「自由研究」というと気が重くなるかもしれませんが、
- 家系図の作成
であれば興味がもてるかもしれません。
自分の戸籍や先祖の戸籍は相続手続きなどでしかみない
といった印象が強いかもしれません。
現時点で生きているからこそ自分で調べてみることがおすすめです。
戸籍を入手 ついでに不動産も
自治体の役所は戸籍の取得以外でも終活と関連します。
たとえば、不動産資料の取得。
自宅など生活に身近な不動産には注意が向きます。
一方、普段利用していない農地や山林などは関心が薄くなります。
結果として、所有者本人は認識している不動産であっても、
相続人(予定者)は未知ということもあります。
また、所有者本人であっても整然と全ての不動産を把握している
とは必ずしもいえません。
「名寄帳」の入手をしておくことで所有者・相続人の認識のズレを
回避することにつながります。
大人の自由研究には提出期限がありません。
ただし、残念ながら使える時間は無制限でもありません。
「夏」→「お盆」→「先祖」といった連想も終活のきっかけになります。
当事者本人だからスムーズに調査ができることも魅力です。
蛇足
明治時代の方の戸籍をみると、親族に「安政」や「慶応」生まれ
といった方もいたりします。
江戸時代と現代が断絶していない不思議な感じがします。
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