税理士はどこまで探偵か?
推理力より対話と資料を積み重ねる!

観察力と推理力・思考力で問題をサクッと解決!
できればいいんですが(笑)。

期待と誤解の解消が必要ですね。

税理士の推理 なんだ、この沈黙は?

税理士の通俗的なイメージでは、

  • パソコンや資料を前にして黙々と事務処理

という印象かもしれません。

企業の経理部での働き方と重なるイメージともいえます。

間違ってはいませんが、誤解もあります。

税理士業は対顧客のサービス業なので、お客様との応対が欠かせません。

毎月の訪問であれ、相談会場であれ、リアルやオンラインでも
面と向き合っての応対となります。

そうした応対時に私が困るのは「沈黙」です。

  • なんだ、この沈黙は?

という間があったりします。

税理士の推理 推理の正体とは?

対話の最中に沈黙が訪れると緊張が高まります。

気まずさから半笑いで間を取りつくろったり(笑)。

応対の状況が険悪でもないにも関わらず沈黙が続く理由には、
お客様や相談者から税理士への次のアクションに期待がありそうです。

たとえば、新規の顧問契約。

お客様から事業の概要を説明していただいた後で、

  • それで、ウチはどんな感じ?

と私に問われて、沈黙(絶句?)(笑)。

税理士は探偵でも予知能力者でもありません。

あるのは職業上の推理力です。

職業上の推理力を分解してみると、

  • 会計や税務を中心とした専門知識
  • これまでの業務経験

といったことになります。

知識と経験をもとに推理や検討を重ねることになります。

とはいえ、それだけでは不十分です。

知識や経験は汎用性がある、広い局面で応用できる魅力もありますが、
それだけでは抽象的で一般論でとどまります。

個別具体的な踏み込みには税理士の知識や経験では足りません。

税理士の推理 対話と資料の積み重ね

税理士の推理力の根拠となる知識や経験は「骨(骨格・骨子)」に当たります。

カチッとしていますが、それだけではガイコツです(笑)。

肉付けが必要です。

  • 対話
  • 資料

が「肉」となります。

  • 個別具体的な商流や日常の業務といった事業の実態
  • 通帳・帳簿・決算書・申告書・請求書等といった資料

対話だけでも、資料だけでも一知半解と半端になってしまいます。

対話や資料の確認が不可欠であり、時間も要します。

一見すると効率的とはいえない印象です。

誤解です。

一知半解の一方的な推理や思い込みによる認識のズレは
後々トラブルや残念な結果につながります。

同じことは事業の顧問契約(法人税・所得税・消費税)だけでなく、
相続税の申告依頼でも当てはまります。

相続税の申告では親族間のプライベートな領域での話も多くなります。

私も税理士としての推理力を働かせながら応対しますが探偵ではありません。

地道な対話や資料の積み重ねが必要と考えています。

 

蛇足
2023年(令和5年)の夏は猛暑が続いています。
アイキャッチ画像はとある施設の周囲の敷石です。
殺風景ですが、日陰もあり涼しさが漂っていました。

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