青色申告の損益計算書の残念なところとは?
数字(金額)ではありません(笑)。
残念じゃないシュトーレン(ガトーフェスタハラダ・群馬県高崎市)
青色のP/L 出来上がるとほっとする
忙(せわ)しない年末が過ぎると、新年です。
前年からの課題も背負いながら先に進んでいきます。
前年からの課題では、個人事業者の場合に確定申告が迫ってきます。
青色申告で確定申告をすると、2つの成果品と向きあいます。
- 青色申告決算書
- 確定申告書
最も気がかりなのは税金の負担です。
まず確定申告書に注目します。
次に関心が強まるのは、確定申告書以前に利益を算出する
損益計算書です。
- 売上 - 経費 = 利益 → 所得
事業活動の成果を知る上でも、確定申告書の根拠を知る上でも
損益計算書が欠かせません。
青色のP/L 損益計算書の利用とは?
事業活動での確定申告に欠かせない損益計算書ですが、
青色決算書だけでみていると少々残念です。
青色決算書の損益計算書は、
- 事業活動の損益状況の根拠として
- 1年間を対象にしている
という特徴があります。
最終的な成果物である確定申告書 への重要な中継点ともいえます。
見方を変えれば、青色決算書の損益計算書だけでは
経営の管理や分析のためには不充分といえます。
たとえば、売上高と売上原価の比較。
- 売上高 - 売上原価 = 売上総利益
上記が基本的な図式です。
ところがコロナ禍といった異常事態では、
- 売上高 - 売上原価 = 売上総損失
といった経営もありえます。
営業を続けると赤字が増えていくというわけです。
決算以降に銀行からの借り入れを希望する場合
上記の経営状況は大きなマイナスとなります。
通常の損益計算書では、一時的な異常事態による損失を
「特別損失」として計上します。
利益や損失の粉飾ではなく、誤解のない情報の提供方法があります。
青色のP/L 時間足りてますか?
上記では、損益計算書の情報の提供先を銀行といった
外部に目を向けました。
同じことは内部、経営者にも当てはまります。
経営者の実感と決算書が全て完璧に一致することは
期待できません。
それよりも、むしろ当年の状況だけでなく、
- 当初の計画や予定
- 過年度の経営状況
との比較を早く確かめることが有効なはずです。
年があげて確定申告が迫ってくると、
- 決算
- 申告
- 納税
でアタマがいっぱいになるかもしれません。
納税の義務をすっぽかすわけにはいきませんが、
過年度の経営を振り返る機会も必要です。
お金のやりくりと時間のやりくりの両にらみです。
蛇足
アイキャッチ画像はハラダのシュトーレンです。
シュトーレンはクリスマスの時期の菓子パンですが、
ケーキと違って日持ちします。
といっても、お正月前にはなくなりますが(笑)。
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