会計・税金の書類を保管していますか?
税理士事務所を保管庫にしてませんか?
嫌なタイトルだなぁと思ったら、ご一読ください(笑)。
問題をこじらせないことも経営管理です。
保管を確認 腕力が勤務条件?
税務会計業務は事務職に分類されます。
スーツにネクタイ、電卓にパソコン、室内業務の印象です。
「腕力」と縁がない印象があります。
一方で、税理士事務所によっては一定の腕力が勤務条件では?
と思われるケースがあります。
たとえば、私が勤務していた税理士事務所、
書類が押し込まれたダンボール箱がスチール棚に
ぎっしりと詰め込まれていました。
別の事務所ではお客様関連の資料で倉庫の床がたわむ!?
といった状態もみられました。
近寄りがたいというよりも、近寄ると危なっかしい状態でした(笑)。
そうした資料は明確な返却の予定もなかったようです。
お客様からの返却や照会の連絡もありませんでした。
事務所に溶け込んだ光景でしたが、しっくりこない印象が残りました。
保管を確認 保管が必要になる事情とは?
税理士事務所で保管されている税務会計の資料での違和感は、
お客様との面談時にみえてきました。
- 資料をみてない
- 資料を確認していない
- 資料の所在が曖昧になっている
- 資料の保管は税理士の仕事でしょ?(笑)
税務会計の処理の顧問契約と書類の管理業務が混同されている
といった懸念を感じるときがありました。
誤解です。
税務会計に関わる資料は経営者で保管するものです。
- 決算書
- 申告書
- 総勘定元帳
- 各種の届出書
- 定款・議事録 etc
上記の資料は過去の処理や手続きの記録でもありますが、
- 経営者だけでなく第三者にも示すことができる根拠や裏付け
という面もあります。
経営者以外の参照者では、
- 税務署(税務調査)
- 税理士(顧問の交代)
- 従業員
- 金融機関(借入)
といった対象が想定できます。
オーナー経営といっても、完全非公開とは言い切れません。
経営の状況や動向は変化しますし、不慮の事態もあります。
(経理を任せても確認は必要です!)
保管を確認 判断と根拠の紐付け
税理士事務所での資料の保管がマズイのは紙だからか?
という見方もあります。
デジタルデータであれば、税理士事務所からお客様への受け渡しも
スムーズに済みます。
一見すると、デジタル化で資料保管の問題は解決と思えます。
デジタルデータであれば、物理的な収納問題は解決できます。
また、デジタルデータであれば腕力も必要ありません(笑)。
一方で、デジタルデータは能動的にアクセスしない限り
認識できない「死蔵」に陥りやすい問題があります。
毎月の経理処理(月次決算)や決算・申告を経営者が確認することと
経営資料・データの確認は重なります。
経営の判断や成果を裏付ける根拠を紐付けて管理することも
経営管理の一面です。
蛇足
税理士に登録して開業した際に避けたかったことの一つに、
税理士事務所の「倉庫化」がありました(笑)。
事務所の経営上、事務所家賃は固定費です。
うっかり「倉庫化」をしてしまうと、高コスト体質になります。
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