経費と控除の違いは処理の順番だけです! お支払いは同時並行で!
誤解はこじれる前に片付けましょう。
アプリで加工した卵
経費と控除 処理の順番と対象
専門的な処理に取り組む場合には、専門用語ということばの壁を越えることが
おすすめです。
専門用語が意味している内容がわかると、取り組む対象の
- 内容
- 効果
- 影響
- 期限や締め切り
- 制約
といったことがはっきりします。
たとえば、確定申告。
よく似ている処理として「経費」と「(所得)控除(こうじょ)」があります。
どちらも「○○からマイナスする」という共通点があります。
両者の違いは以下の通りです。
- 経費は○○が売上や収入 → 売上-経費
- 控除は○○が所得 → 所得-控除
押さえておくべきは順番です。
会計(経理)→税務処理なので、以下のようにまとまります。
- 売上-経費=利益=所得
- (所得-控除)×税率=所得税
経費と控除の違いは、何からマイナスするかです。
言い換えると、データの処理の順番の問題です。
支払いの順序ではありません。
経費と控除 支払いは同時並行
経費(費用)は売上(収益)と対応しています。
(「費用収益対応の原則」という会計の考え方です)
ビジネス活動での経費では、
- 仕入(売上原価)
- 人件費
- 地代家賃
- 減価償却費
- 消耗品費
- 租税公課
などがあります。
減価償却費のようにデータ(書類)上で計上する科目もありますが、
多くの経費は毎月支払がされているはずです。
所得控除は、個人の所得税の計算上マイナスする対象です。
配偶者控除や扶養控除のように法律上当てはまる場合に適用する、
計上する控除もあります。
その一方で、お金が手元からでていくことで控除の対象になるものもあります。
- 社会保険料控除 ← 国民年金・国民健康保険料
- 医療費控除 ← 医療費
- 小規模企業共済 ← 小規模企業共済掛金・iDeCo
社会保険料控除のように定期的な納付が対象となっているものもあります。
それとは別に所得控除といっても、支払いのタイミングでは、
- 偶発的・一時的な支払 → 医療費
- 選択的な支払 → 小規模企業共済・iDeCo
といった違いもあります。
経費と控除 まとめて片付けると何が厄介になるか?
経理や確定申告をまとめて一気に片付けることはおすすめできません。
手間がかかって面倒ということだけがわけではありません。
注目すべきは、手元のお金と将来のお金(資産)です。
支払いや納付をすれば手元のお金は減ります。
減ったお金の分の効果が一時的なものもあれば、将来に渡るものもあります。
ここで注目したいのは、所得控除で選択的かつ将来に渡るものです。
小規模企業共済やiDeCoは義務ではなく、個人の選択で行います。
個人の選択という希望を達成するためには、ビジネスと生活両面での
お金の事情を知っておく必要があります。
また、そうした所得控除の対象は長期に及ぶので一時的な取り組みでは
不充分や残念な状態になるかもしれません。
経費や控除といった専門用語のことばの壁は越えられます。
ことばの壁を越えた後の取り組みを続けられることが本当の課題です。
蛇足
専門用語を使わないという選択肢もあります。
ただし、まどろっこしいやりとりになります。
結局「あれ」・「これ」といった混乱の原因に
落ち着きかねません(笑)。
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