経理を任せても確認は必要です!
もしものときに何を確保する?
もしものときのためといえば「保険」です。
といっても、今回は比喩的な提案です。
保険商品の紹介ではありません(笑)。
もしもの経理 役割分担あるある
小規模でも事業・経営の継続に役割分担はつきものです。
たとえば、家族経営の工場。
- 社長(父ちゃん) → 営業・交渉・製造
- 専務(母ちゃん) → 経理・総務
- 従業員(息子) → 製造
個人事業であれ、法人であれ、経営者ひとりなら「ワンオペ」です。
2人以上になれば、役割分担が生じるのは当然といえます。
「ウチの経理は母ちゃんがやっとる」という状態は珍しくありません。
税理士業での毎月の対応では、「母ちゃん」が窓口となるわけです。
決算や申告、臨時の相談時に「父ちゃん(社長)」の登場だったりします。
一方で、お金の管理・経理面はワンオペという経営状態も少なくありません。
もしものときの対策が気がかりになります。
もしもの経理 非常時は想定内
プライベートと経営は別問題と割り切れないのが家族経営です。
家族以外の従業員に経営の財務情報を知られたくない
という経営者は大勢います。
さらに、配偶者にも経営状況を伝えない経営者もいます。
ワンオペというより「ワンマン」経営の状態です。
経営者が一切合切取り仕切っている状態なので、
誰が担当なのかという疑問が出ません(笑)。
反面、「非常時」には脆い状態ともいえます。
たとえば、ワンマン経営者の急死。
数十年連れ添って経営にも参加していたはずの配偶者が
帳簿も決算書も申告書もみたことがないこともあります。
さらに、税理士とも未契約…。
経営者にも不慮の事態は生じますが、「不慮」であっても想定内ともいえます。
金銭面以外での「保険」は必要です。
もしもの経理 資料の所在は知っておく!
経営者に不慮の事態が発生した後も経理や税務の対応は続きます。
放置しておけば問題が増える一方です。
経理・税務申告の対応では税理士への相談がおすすめです。
後手に回った対応であっても、必要な処理を進めることはできます。
とはいえ、税理士といっても無から有を生じさせることはできません。
まさかのときの最低限の対策では、必要書類の確保が必須です。
- 帳簿
- 通帳
- 売上にかかる請求書
- 支払にかかる請求書
- 領収書・レシート・精算書
- クレジットカードの明細
- 各種契約書や届出書
- 過年度の帳簿・決算書・申告書 etc
家族従業員であっても経営情報を見せないワンマン経営者は存在しますが、
根拠となる資料の所在は確認しておくべきです。
通常の「保険」ではカバーできない負担や不安の「保険」となります。
蛇足
アイキャッチ画像は散歩中に見かけたドングリです。
木の根元一面に落ちていました。
平野部で野生動物も少ないためか、増える一方のようです。
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