繰り上げ当選?のぬか喜び 相続放棄と順位

甘い話とは限りません。


げんば堂(加賀市)

繰り上げ当選? なぜ繰り上がるか?

「繰り上げ当選」や「補欠合格」は運の強さの象徴という
印象があります。

当選や合格には及ばなかったものの、幸運に巡り会えたことで
当初の目的を達するという魅力があります。

選挙や大学入試試験では、そうした運も実力のうちといった
強運の方がみられます。

残念ながら、税理士試験では補欠合格はありません。

合格点の基準が決まっている一方で、合格定員という仕組みが無い
ためです。

繰り上げ当選でも補欠合格でも定員と順位という仕組みが
共通しています。

幸運や幸運の象徴といった感のある繰り上げ当選や補欠合格ですが、
相続という問題では安直に喜べるかどうかわかりません。

繰り上げ当選? 相続と順位

誰かが亡くなると、相続や相続人が発生します。

直感的にわかるように、相続人は故人(被相続人)と近い親族と
なります。

相続人という存在で大切なのは、範囲と順位です。

故人の配偶者は、必ず相続人となります。
相続人では範囲と順位が大切だと述べましたが、配偶者には
そうした順位付けとは別格の位置づけです。

配偶者以外の相続人は以下のように順位づけがされています。

  • 第1順位:故人の子供(死去している場合は孫)
  • 第2順位:故人の親
  • 第3順位:故人の兄弟姉妹(死去している場合は甥姪)

こうした相続人の範囲や順位は一見わかりやすい印象です。

しかし、必ずしも相続人の範囲に含まれている方が相続人という
自覚をもちにくいケースもあります。

  • 親戚が多い
  • 遠方の親戚である
  • 親戚付き合いが薄い
  • 親族間で仲が悪い

選挙の繰り上げ当選や大学入試の補欠合格では当事者が
繰り上げ当選や補欠合格の対象という自覚があります。

相続では相続人にとって想定外で相続人に含まれたという
唐突感を持つ可能性もあります。
(俺って相続人だっけ? 相続の前段階の準備)

繰り上げ当選? 放棄とババ抜き

一般に相続と呼ばれているのは「単純承認」です。

相続財産の一切合切を相続します。

これに対して「限定承認」は財産のプラス・マイナス分を相殺して
相続する仕組みです。
実務上レアケースです。

全ての相続財産を相続しないのが「相続放棄」です。
マイナスの財産である債務や借入が多い場合の選択肢となります。

限定承認や相続放棄には重要な注意点があります。

相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てる
ことが必要ということです。

故人の子供や親は相続人という自覚を感じやすいものですが、
事情により甥や姪が相続人となった場合には本人が相続手続き
の必要性を感じにくくなるかもしれません。

そういった相続でマイナスの財産がある場合に相続人になることは、
繰り上げ当選や補欠合格というよりババ抜きでババを引くという
まずい状況かもしれません。

親族の不幸→相続という過程では、財産や税金よりも
故人との関連を振り返る注意力が求められます。

 

蛇足
繰り上げ当選や補欠合格とババ抜きが相続でつながるとは
我ながら意外でした(笑)。

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