税理士試験の勉強は実務では役に立たない!?、と早合点しないこと!

経験者が語ります(笑)。


ユチャ

試験勉強と実務 勉強が役に立たない!?

2021年(令和3年)8月はコロナ感染第5波が襲来していますが、
税理士試験は無事終了したようです。

試験終了後の8月~9月や12月の結果発表後は、税理士事務所や
会計事務所への転職の時期となります。

私は12月の試験合格後に転職活動をして、翌年4月より
会計事務所に転職しました。

予想はしていましたが、想定以上に試験勉強と実務のギャップで
当初は当惑していました。

たとえば、リース会計。

試験勉強では重いテーマの一つです。

試験では、あろうことか「貸手」の処理まで出題されます。
(アタマも答案も真っ白でした(笑))

それなのに実務ときたら・・・、ちょっとした経費処理ばかり・・・

試験勉強は試験のためと言い聞かせつつも、割り切れない感情も
ありました。

試験勉強と実務 知らない・予想外はいつでも誰にでも

資格をとるためとはいえ、税理士試験の勉強には無駄が多い
と決めつけがちです。

とくに転職後、徐々に担当を任されていくと、

  • 未学習の税法
  • 給与計算
  • 社会保険手続き
  • 資金繰りや融資
  • 会計ソフトや申告ソフトの取り扱い
  • お客様対応

と次々と対応する課題が重なります。

目前の業務に直結しない知識に苛立ちます。

だからといって試験勉強での知識や要した時間や労力が無駄
という発想は短絡的な誤解です。

専門的な業務を続けるなら、知識は多く正確であることに
こしたことはありません。

その一方で、どんな仕事に就いたところで、

  • 先達や先行者はいる
  • 知識や経験が足りない
  • キャッチアップする必要がある

という事態は避けられません。

試験勉強をしていようがいまいが、必要な知識やスキルは
その都度習得していくことになります。

知らない・予想外の事態は、いつでも誰でも遭遇します。

試験勉強の成果を短期間で発揮しようとするから実務と試験のギャップに
悩むことになります。

試験勉強と実務 短期間で成果を得たい貧乏性(笑)

私が転職して試験勉強と実務ギャップで悩んだのは、
短期間で勉強の成果を発揮したい貧乏性が原因でした(笑)。

税理士業は短期で一気呵成に荒稼ぎする性格ではありません。

むしろ長期に渡り続けていくことで、専門性と信用が高まる
性格が強い特徴があります。

専門性の高い業務を続けるためには、学習や研修といった
インプットの継続が必要です。

試験勉強を続けてきたということは、そういった継続性を
支える裏付けがあるともいえます。

長丁場を想定する税理士業では、試験勉強は実務で役に立たない
といった貧乏性の発想は不要です(笑)。

 

蛇足
税理士会の会報を見ていると、80代・90代の「会員」の訃報
に接します。
長丁場をちょっと実感します。

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