確定申告の前と後 違和感と納得はセットです
お得感より安心感。
よく似ています。中身は動物性と植物性の違いですが。
確定申告の前と後 確定申告に慣れている方の共通点
2月も後半になると、確定申告真っ盛りです。
還付であれ、納税であれ、全国一斉に一年間の所得を精算するわけですから、
会計事務所や税務署、確定申告会場は忙(せわ)しなくなっています。
私も確定申告会場や電話相談に参加しています。
早朝から夕方まで、切れ目なく申告される方からの問い合わせがあります。
事業をされている方でも、そうではない方でも、
確定申告に慣れている方には共通した習慣がみられます。
まず、資料の提出が円滑です。
・源泉徴収票(給与・年金)
・医療費控除の集計
・生命保険料控除証明書
加えて、還付を想定されている方なら還付先の金融機関や口座番号を
事前に確認されています。
電子申告を経験されている方では、「利用者識別番号」や「暗証番号」の
確認もされています。
上記のような準備は、申告年分の処理を円滑にするために有効です。
もう一つの共通点は、前年以前の資料の保管をされていることです。
確定申告の前と後 違和感は比較から
確定申告は、基本的に単年分の所得に応じた税金の処理です。
(損失の繰越といったケースは例外とします)
言い換えれば、申告年分の資料があれば確定申告は可能です。
とはいえ、前年以前の確定申告の申告書や資料は役立ちます。
違和感をあぶり出すためです。
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通常、私が確定申告を処理した後(あるいは処理の過程で)、
申告をされるお客様に内容を確認していただきます。
詳細な金額もさることながら、気がかりなのは、
違和感です。
申告書の構成は、収入→所得→所得控除→税額、ときまっています。
最終的な納税額(還付額)だけでなく、収入や所得、所得控除といった過程でも、
直感的に違和感がないか、確認していただきます。
私から経験上お尋ねすることもあります。
たとえば、年配の方には医療費控除の有無や金額をお尋ねします。
しかし、第三者の税理士ではわからないこともあります。
言い換えれば、質問のきっかけがなく見逃しがちな事柄です。
申告年分とそれ以前の違いは継続的な取引がないと、
違和感を感じられません。
違和感を感じるには比較対象、前年以前の資料がほしいわけです。
確定申告の前と後 同じパターンと違う結果で納得
以前の記事で、確定申告の仕組みは毎年変わっていくとお伝えしました。
(確定申告は毎年同じか!?)
変わっていく対象は、計算の要素(税率や金額)です。
確定申告の処理パターンには、変化がありません。
事業をされていれば、決算→申告です。
給与や年金の所得では、源泉徴収票が必要です。
処理の過程を理解しつつ、過去の申告との比較をすることで
確定申告の精度は高まります。
処理のパターンをわかっているから、
・確定申告の準備が円滑にでき、
・前年以前との比較が可能になり、
・違和感を感じることもでき、
・申告年分の結果に納得できる
といえます。
確定申告に不慣れな方は、まず今回の申告の後で、
・必要な処理
・必要な書類
・申告書
を振り返っていただくと、来年に活かされます。
蛇足
事業の帳簿は7年間の保存義務があります。
申告書の保存には、そうした義務はありません。
そうはいっても、参照できる記録は有効です。
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