確定申告を電子申告すればペーパーレス化!?
期待が裏切られる理由とは?

「片思い」は必ずしも純情一途とはいえません。

打算や計算ずくでも思いは募ります。

申告ペーパーレス もやもやしたら話してみる

「なんだかしっくりこない」という実感があります。

真っ当な取り組みをしているはずなのに、
「これは違う」という失望がつきまといます。

たとえば、確定申告の電子申告とペーパーレス化。

大量の紙書類があふれる確定申告を電子申告すれば、
ペーパーレス化となり効率化できる、という期待があります。

「Notion AI」でもこんな記事が作成されます。

違和感の無い見解です。

面白味に欠けますが、私の期待するペーパーレス化像と大差ありません。

だからこそ、現実とのギャップでもやもや感が残ります。

申告ペーパーレス 税務支援でのもやもや感

確定申告期の2月から3月にかけて税理士による税務支援で
申告会場や商工会に参加しています。

税務行政の効率化が求められていることもあり、
電子申告(e-Tax)が進められています。

申告「書」という物理的な紙書類がなくなると、
行政手続き上の処理は軽減されます。

その一方で、もやもや感が残ります。

申告会場の場合。

来場者からお預かりした資料や聞き取りにより、
電子申告を進めます。

  1. 資料確認及び聞き取り
  2. 「確定申告書等作成コーナー」にデータを入力
  3. 来場者に申告内容を確認していただく
  4. 電子申告で申告完了
  5. お預かりした資料と申告内容を来場者にお渡し

字面だけをみると問題はみえません。

もやもや感が募るのは、「3.確認」と「5.お渡し」です。

どちらも申告内容をプリンタで印刷してお渡しします。

申告後の行政機関内でのペーパーレス化と
大きな隔たりが生じます。

では、事業者を対象とした商工会ではどうか?

ここでも、もやもや感が残ります。

電子申告が進められている点は疑いがありません。

その一方で、

  • 送信した内容を紙に印刷するだけでなく、
  • 「メッセージボックス」の送信結果も紙で出力する

といった処理が温存されています。

ちょっとした工数の追加のようにみえます。

実態は対象となる事業者が数十~数百と重なることで、
時間・コストへのしわ寄せは大きくなります。

申告ペーパーレス スカッとする出口

申告会場でも商工会でも「作成コーナー」で電子申告しています。

「作成コーナー」での出力結果は、

  • データファイル
  • PDFファイル

といったデジタルでの保管が可能です。

確定申告での電子申告の仕組みであれば、

  • ペーパーレス化が基本!

といって差し支えありません。

差し支えてもやもや感が募る背景には、

  • データをデータとして扱っていない
  • 紙の業務フローを残している

という処理の流れにあります。

申告会場や商工会だけの問題とはいえません。

  • FAXが現役
  • プリンタが常時稼働
  • メールより電話と郵送 etc.

傍目からみれば電子申告によるペーパーレス化は
困難ではありません。

ペーパーレス化による効率化が停滞しているのであれば、

  • 確定申告の処理の仕組みではなく、
  • 業務フローの見直しが有効

ということが明らかになります。

確定申告が完了した後だからこそ、もやもや感が残ります。

記憶や感情が鮮明なときだからこそ見直しが進みます。

 

蛇足
「Notion AI」は優等生の印象です。
幸いなことに記事に面白味はなさそうです(笑)。

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