確定申告相談会場の入口での交通整理とは?
見えないのですが、あると助かる標識のお話です。
相談会場の標識 「いつも通りでよろしく」!?
確定申告の時期になったら相談会場に行こう!
が毎年恒例になっている方もいらっしゃるようです。
役場や商工会議所などで確定申告の支援業務に参加していると
初めてお目にかかる方に「いつも通りでよろしく」と言われて
面食らうことがあります(笑)。
相談業務で戸惑う理由は、相談に来られた方の期待が
事前に私(税理士)にはわからないためです。
言い換えると、確定申告の会場での相談業務は
終日出たとこ勝負が続きます。
2020年(令和3年)以降コロナ禍の影響で確定申告の相談会場は
予約制になったり混雑は回避される仕組みになっています。
その一方で、相談会場で納税者の方が何を期待しているか?
という整理は応対するまでわかりません。
ちょっと交通整理すると、相談の入口は、
- 申告手続きの質問
- 申告書の書き方
- 申告書の確認やチェック、検算
- 電子申告の依頼
といったところに分かれます。
相談会場を利用されるのであれば、
何を期待しているかといった整理がおすすめです。
相談会場の標識 検算が鬼門
相談会場で「いつも通りでよろしく」と言われる相談者では、
- 申告書を自分で作成して
- 相談会場で確認を受けて
- 紙の申告書で提出する
という方が意外に目立ちます。
申告に必要な書類の収集や集計を済ませて、
国税庁の「確定申告の手引き」を参照して
申告書を作成されているようです。
一見すると手際のよい印象です。
しかし、いざ申告書をチェックしようとすると
意外に手間どります。
初見の相談者だから手間どるというだけでなく、
手書きの申告書には鬼門があります。
「検算」です。
「確定申告書等作成コーナー(国税庁)」を利用して
申告書を作成した場合には、
- 金額
- 控除
の入力内容を確認していきます。
見方を変えると、上記のような確認では
- 転記ミス
- 計算ミス
といった問題は棚上げできます。
手書きで書かれた申告書は、
- 処理の過程だけでなく
- 申告書の記載に至るまで
確認の対象となります。
所得税の仕組みが年々複雑化しているので、
手書きでの処理は負担が大きくなります。
相談会場の標識 紙とペンと電卓にさようなら
「確定申告の手引き」を参照して税金の計算の仕組みを
理解することはおすすめです。
とはいえ、計算や申告書を紙とペンと電卓で作成することは
おすすめできないというよりも反対です。
たとえば、所得金額調整控除。
仕組みを理解するだけでなく、計算も申告書の作成もと考えると
ゲンナリします。
計算を検算したり、転記を確認する過程を棚上げすると
確定申告のストレスが減るはずです。
蛇足
都会の確定申告の相談会場では税理士だけでも
複数名で応対しているようですね。
なかには終日案内や誘導をされている方もいるそうで…
私は先日とある役場で「ひとり税理士」状態でした(笑)。
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