大人のための税金のあんちょこ「暮らしの税情報」をご存知ですか?
「暮らしの○○」というフレーズに時代の流れを感じます。
税金のあんちょこ 知識にムラがある理由
「聞きかじり」・「生兵法」ということばには
ネガティブなイメージがつきまといます。
残念ながら税金の話題では節税や課税逃れ関連での
誤解や思い込みによる伝聞が跳梁跋扈しています。
よくある誤解では、
- 開業届さえ出せば家事費も経費にできる
- 副業で赤字申告をして節税できる
- 税理士が知らない節税策がある etc
上記の内容はいずれも検討対象外の内容です。
残念なことですが、誤解や誤った情報が広まる理由があります。
税金に関連した教育や研修の機会は、意外なほど過少です。
義務教育で「納税の義務」を教わること以外は、
個人的に学ぶ機会しかありません。
自分にとって関心のある事項や知識を
必要なときに補うことになります。
言い換えれば、税金の仕組みや手続きの全体像がみえない
といった状況にはまりやすいと言えます。
税金のあんちょこ 公式読本「暮らしの税情報」
税金の仕組みや手続きの全体像を知ろうとすると、
- 本やテキスト
- SNSやウェブサイト
- 税理士
といったルートで学ぶ選択肢があります。
どの選択肢にもメリットデメリットがありますが、
- 全体像がわかる
- 偏りがない
- 公式見解
- 無料
といった基準で「暮らしの税情報(国税庁)」がおすすめです。
(「暮らしの税情報 国税庁」で検索)
大人のための税金のあんちょこといった内容のパンフレットです。
毎年発刊されていて、国税庁サイトよりダウンロードできます。
内容は下記の通りです。
内容は「暮らしの」というタイトルからもわかるように、
個人に関連した所得税や消費税、相続・贈与税が中心です。
令和4年版は全体で56ページで構成されています。
たとえば、「財産を相続をしたとき」。
まず相続税の計算の全体と概要が紹介されます。
さらに宅地や建物の評価への言及もあります。
字が細かいと思われるかもしれません(笑)。
幸い「暮らしの税情報」はPDFファイルで提供されているので、
拡大して表示するのは容易です。
税金のあんちょこ あたりをつける
「暮らしの税情報」だけをみてみると、
- 具体的な手続き
- 自分にとっての有利な判断
といった知見は得られません。
詳細な手続きやシミュレーションは別途検討する必要があります。
「暮らしの税情報」を参照するのは一見遠回りな印象です。
とはいえ、税金の仕組みや手続きの全体像を知ることで、
判断や処理のメリハリがつきます。
税務の手続きや申告は複雑ですが、まずあたりをつけることで
見通しをすっきりさせることがおすすめです。
蛇足
「あんちょこ」も「虎の巻」も最近みかけなくなった表現ですね。
「Tips(ティップス・チップス)」の表記が増えている印象です。
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