被災代替償却資産の特例をお忘れなく!
今年の災害と来年の償却資産の申告
今年の振り返りと来年の計画はつながっています。
「災害」と「税金」のつながりの再確認のおすすめです。
被災代替償却資産 来年がみえてくる12月
12月は買い物に行くと季節感を感じやすい時期です。
- ボーナス
- クリスマス
- 福袋のアナウンス
- 恵方巻きの予約(笑)
税理士目線では、税金でも12月は季節感が漂います。
- 年末調整の処理
- 確定申告の準備
- 償却資産税の準備 etc.
「償却資産」と言われてもピンとこないかもしれません。
法人でも個人でも事業活動をしている方であれば、
12月から1月にかけて思い出す対象です。
建物や土地とは別に、事業で減価償却をしている資産にかかる税金
としての償却資産税があります。
申告期限は毎年1月31日で、申告先は市町村役場です。
下記は姫路市が示している償却資産の例です。
具体的な資産の例をみると、あれもこれもといった感があります。
償却資産税の申告期限だけでとらえると来年のイベントです。
「災害」と「税金」からとらえると、今年の問題でもあります。
被災代替償却資産 つながる災害と税金
私の住んでいる石川県では、2022年(令和4年)8月4日に
大雨による災害が発生しました。
「災害」と「税金」のつながりでは、
- 所得税の確定申告で「雑損控除」の対象
となることがあります。
(確定申告の雑損控除・災害減免法の準備は年内に済ませましょう!)
「雑損控除」は国税である所得税の軽減措置です。
上記は別に、地方税の固定資産税でも
- 被災代替償却資産に係る特例措置
といった税負担の軽減措置があります。
たとえば、石川県小松市。
8月の大雨による災害への措置の一環として、
下記の対応がとられています。
「代替」といっても取得だけに限定されていません。
中古資産の取得や被災償却資産も該当します。
取得期限と特例率は以下の通りです。
特例措置を利用する場合には、下記の書類を提出します。
下記は特例の申告書と代替償却資産の対照表です。
上記は償却資産申告書と併せて提出します。
例年の償却資産税申告とは異なる処理なので、
年内からの対応がおすすめです。
上記は石川県小松市での例です。
災害により被災があった地域であれば、
- 「被災代替償却資産 ○○」
での検索がおすすめです。
具体的な対応内容や照会先がわかります。
被災代替償却資産 「家屋」だって特例
被災代替償却資産の特例は事業者に有効な措置です。
上記とは別に、石川県小松市の場合には、
- 被災代替「家屋」に係る固定資産税及び都市計画税の減額
といった措置もとられています。
被災家屋と代替家屋の対象は下記の通りです。
要件でも提出書類でも罹災証明書は役立ちます。
(罹災証明書のメリットとは?)
提出期限は被災代替償却資産と同じ1月31日です。
被災代替家屋への税負担軽減措置も被災代替償却資産と同じように
- 「被災代替家屋 ○○」
での検索がおすすめです。
確定申告の雑損控除とは異なる対応や期限なので、
早めに準備しておくと慌てずにすみます。
早めの対応で「二兎を追う者は一兎をも得ず」ではなく、
「一石二鳥」が期待できます。
蛇足
私の住んでいる石川県では「大根寿司」や「かぶら寿司」
といった麹漬けが冬の定番です。
アイキャッチ画像の「大根寿司」は叔母からのいただきものです。
麹も洗い流したりせずにいただきます。
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