見解の相違って何だ!? 前向きに自分を守る

うやむや・もやもや・曖昧ではなく、はっきりと。

見解の相違って何だ  便利だけどフワッとしている

世の中には便利なフレーズがあります。

その一言でコミュニケーションが成立する印象のフレーズです。

単純なやりとりだけではなく、込み入った内容もあっさり片付けるフレーズもあります。

「見解の相違」、がそうしたフレーズです。

すっかり定番化しているフレーズです。

その一方で、このフレーズが使われる背景を考えておかないともやもやとした曖昧さが残ります。

なんとなく便利だけど、フワッとしたままでは同じトラブルの繰り返しになります。

見解の相違って何だ  現実は唯一の正解で割り切れない

見解の相違があるというフレーズの出所を探ったほうが良さそうです。

見解は、意見や判断と同じ意味です。

相違は、意見や判断との食い違いを示しています。

暗黙の前提ですが、この食い違いの状況は関係の上下関係を想定していません。
 (上から目線や、下からの反抗というとらえ方をすると的はずれです)

むしろ、対等のやり取りから食い違いが生じているといえます。

さらに突っ込むと、食い違いがあるということであって、勝ち負けではありません。

しつこく突っ込むと、唯一の意見や判断が存在しないからこそ生じる事態です。

唯一の正解があるなら、その他の見解は間違いや誤解と言い切れます。

別の見方をすれば、唯一の選択をする必然性がない事態があるわけです。

選択権があるなら、自分にとって有利な選択をします。 

見解の相違が問題になるのは、そうした選択の後始末にあるわけです。

見解の相違って何だ  自分を守るために根拠をもっておく

会計や税金の処理では、唯一の判断もあれば選択肢があるケースもあります。

たとえば、所得税での所得分類。

上場企業からの配当は配当所得、とはっきりわかるケースもあります。

その一方で、事業所得か雑所得かで見解の相違が生じるケースもあり得ます。

仮に、私が YouTube から収入を得ていたとしても、

 ・税理士としての税金の解説動画を配信して収入を得た場合 → 事業所得、ですが
 ・料理チャンネルを運営し収入を得た場合 → 雑所得  

と異なります。
税理士という本業の延長と微々たる副業での収入ならば、違いはわかりやすいといえます。

しかし、私が社員税理士のように組織に所属していた場合は 、所得分類が変わるかもしれません。

上記の例では、税理士として税金の解説動画を配信したとしても、雑所得の可能性があります。
(所属組織と無関係に、細々と数本動画を配信した場合など)

事業所得の判断の基準は、事業の独立性・反復性・継続性が必要です。

正解を前提にしない状況では、機械的な決定はありません。

選択した判断の根拠を示せることが重要になります。

見解の相違は、前向きに自分を守ろうとするからこそ生じる違いです。

 

蛇足
「○○YouTuber」 という肩書きも定着してきました。
税理士YouTuberも増加中。
私は未定・・・

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