補助科目の利用で管理と分析を達成する!
実務がデジタル重視な理由とは?
学習と実務、アナログとデジタルの違いが出る面は
案外素っ気ない機能だったりします。
補助科目 見てもわからん!?
税理士に従事していると、決算書をみれば経営状態がわかる
と思われがちです。
的外れではないのですが、ちょっと誤解があります。
どんな状態の決算書であっても経営状態がわかる
ということはありません。
たとえば、製造と卸売の売上の混在。
高利益率の売上と薄利多売の売上が混在していると、
経営状況が読めません。
あるいは、ブラックボックス化している勘定科目。
関連している取引を同一の勘定科目にまとめていると、
勘定科目の中身も変化もわかりにくくなります。
上記の問題では、「補助科目」を使うことで、
- 経理上の管理
- 経営分析
といった成果が得られます。
補助科目 実務とデジタル
座学での簿記の学習では、電卓・テキスト・問題集
といった定番のツールがあります。
アナログ的ともいえます。
実務での経理や税理士業では、会計ソフト・表計算ソフト
とデジタルのツールが目立ちます。
着目すべきはツールの違いではなく、達成目的の違いです。
会計ソフトの利用では、
- 帳簿作成
- 決算書作成
- 申告書作成(法人税・所得税・消費税)
- 経営管理の基礎資料
と多面的な達成目的が想定されています。
言い換えると、会計ソフトを利用するメリットは、
- データを重複して扱える
- データを別の目的のために編集できる
ということにあります。
座学では、決算書や申告書といった特定の問題が対象です。
また、アナログの処理でデータを効率的に運用することは
現実的とは言えません。
「補助科目」といった会計ソフトでのデータの利用は、
上記の問題に対する現実的な対応の仕組みです。
補助科目 短期でも中長期でも有効
経理処理はルーティン化しやすい面があります。
パターン化・定型化と相性がよい一面です。
反面、機械的な処理を続けてしまうことで、
- 処理の対象が混在する
- 勘定科目の内容がわかりにくくなる
- 取引の変化を把握できなくなる
といった一面もあります。
たとえば、「サブスクリプション」。
便利なサービスを低額かつ定額で利用できます。
一方、利用しているサブスクを「支払手数料」でまとめると、
- 個別のサブスクの利用の変化
- 費用対効果の管理
といった面で曖昧になります。
会計ソフトは単年分だけでも有効に利用できますが、
多年に渡る定点観測でも効果を発揮します。
会計ソフトだからこそ利用できる補助科目には、
短期でも中長期でも経営にプラスとなります。
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蛇足
アイキャッチ画像は実家のご近所さんからいただいた
今年から栽培を始めたエシャロットです。
家庭菜園で栽培する野菜も年々変化があるようです。
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