カチッとした経理に直感は不要か?
直感の必要性と磨き方とは?
経理処理は理詰めで行われる印象です。
一面正しいのですが、直感を排除しているわけではありません。
勘働きと折り合いがつく面も経理にはあります。
経理の直感 税理士が来るッ!
私の伯父がかつて町工場を営んでおりました。
顧問契約していた税理士が毎月訪問していたそうです。
伯母から聞いたところでは、伯父は税理士の訪問日前に
具合が悪くなることが度々あったそうです。
詳細は不明ですが、帳簿の確認が厳しかったそうで、
処理のミスや漏れがないかを気にしていたそうです。
税理士になった甥(私)の目線からは興味深いエピソードです。
経営者目線での帳簿の確認とどのように向き合うか?、
といったテーマとつながります。
経理の直感 帳簿の確認の使い分け
現状、事業での経理処理は会計ソフトを使うことが一般的です。
文字や数字の入力だけなので操作が複雑とは言えません。
また、集計や転記もソフトが自動的に処理してくれるので、
帳簿の作成が課題な負担になることも少なくなっています。
一方で、誤った処理や必要な処理の漏れを確認しないと、
決算・申告に至るまで処理が反映されてしまいます。
適切な入力を定期的に行い、チェックしていくことで、
経理の成果を仕上げていきます。
ソフトに入力した後では、
- 貸借科目
- 損益科目
- 消費税
といったグループごとでのチェックが定型的です。
貸借科目のチェックは下記がキモです。
- あるべき残高 ↔ 帳簿の残高
預金残高がわかりやすい例です。
売掛金であれば、売上の計上とその回収の確認がセットとなります。
棚卸(在庫)も確認時点での在庫と残高を確認します。
売上総利益(粗利)を左右するので常用な項目です。
貸借科目の確認はカチッとした印象です。
チェックの結果、「数字が固まる」と表現することもあります。
消費税の課税区分もあらかじめ想定されている処理を
確認すべき内容としているので、カチッとした印象です。
一方、損益科目のチェックでは印象が変わります。
サブスクリプションでの定額の支出はカチッとしていますが、
- 計上金額の大小
- 損益全体での構成割合
- 月別の変動
- 季節要因
- 特定の事情
といった直感的なチェックも欠かせません。
日々変化している経営状況を想定しながらチェックする
という面があります。
経理の直感 直感の磨き方とは?
帳簿の確認でも、決算書・申告書の確認であっても
目をそらす経営者もいます(笑)。
確認ではなく、「結果(利益や税額)だけ伝えて」
といった反応が返ってきたりします。
経理処理や申告書作成の詳細な処理が煩雑でわかりにくい
という現実があります。
一方で、大半の処理は理解可能で定型的です。
継続している適正な経理処理が理解できていれば、
- 貸借科目残高を理詰めでも
- 直感的な損益科目でも
チェックしていくことができます。
経営判断のスピードUPでプラスとなります。
カチッとした理詰めの印象の経理処理ですが、直感の働く余地があります。
帳簿や経理処理と向き合った成果が直感を磨くことになります。
具合を悪くしない税理士(笑)のサポートがおすすめです。
蛇足
タイトルを「カチッと」にするか、「キチッと」にするかで
ちょっと悩みました。
擬音の文字での表現も直感で選択が変わりますね。
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