簿記の仕訳はどうして横書きか?
実益重視の簿記理解のすすめ
当たり前を疑ってみましょう!とは言いますが、難しいですね。
試してみると、理解で詰まるところがみえるかもしれません。
仕訳は横書き 当たり前なのか?
簿記の説明をするときに避けて通れない対象が「仕訳」です。
「仕訳」は帳簿に計上する会計データの表現形式です。
たとえば、2023年11月25日にハヤシ商事より事務机を
現金33,000円(税込)で購入した場合。
- 202311-25 (借方)消耗品 (貸方)現金 33,000 ハヤシ商事 事務机
シンプルな仕訳です。
会計処理に必要なデータを一行で簡潔にまとめています。
経理の初心者や簿記の初学者には下記のような
ちょっとした補助が理解の助けになりそうです。
(複式簿記の仕訳が読めるとは?)
- (借方)消耗品費用プラス (貸方)現金資産マイナス
他方、どうして「仕訳」は横書き一行の表記にこだわるのか?
といった疑問もあります。
仕訳は横書き データで割り切れる?
税理士から簿記の仕訳を当たり前のように突きつけられると、
圧迫感を感じるかもしれません。
経理の処理上、データが必要なことは理解出来ます。
上記の会計処理であれば、下記のデータも同じ内容です。
- [日付:2023-11-25]
- 借方
- [費目:費用/消耗品]
- [貸借:借方]
- [金額:33000]
- 貸方
- [費目:資産/現金]
- [貸借:貸方]
- [金額:33000]
- [相手先:ハヤシ商事]
- [摘要:事務机購入]
経理処理といっても大半は定型的な処理です。
定型的な入力フォームの利用ができれば、経理処理は済みそうです。
会計ソフトでも「仕訳」とは異なる簡易の入力フォームが
用意されていることもあります。
相性が良ければ、入力の際に選択肢となります。
とはいえ、「仕訳」といった表現は無視できません。
仕訳は横書き 実学と実益いう折り合い
経理処理の効率化を進める上で、
- データはデータとして扱う
- 会計ソフトを利用する
ということになりますが、
- 「仕訳」の理解や利用と矛盾しない
- 「仕訳」は直感的な理解とつながる
といった一面もあります。
会計処理のゴールは、貸借対照表と損益計算書となります。
「借方」側の資産と費用、「貸方」側の負債と収益の増減が
2つの決算書に集約されます。
今回取り上げた取引例はシンプルですが、決算書に反映される取引です。
一つの「仕訳」は完結した取引データではありますが、
影響は決算書に確実に反映されます。
「仕訳」の横書き一行の表現形式はとっつきにくい印象ですが、
ゴールから逆算して成果を確かめることとつながります。
簿記は学術的な対象ともなりますが、まず「実学」の対象です。
経理処理の実益を得るための手段として「仕訳」に慣れる!
といった発想がおすすめです。
蛇足
簿記をご存知ない方にとっては簿記の仕訳は日本語で書いてあっても、
外国語と同じかもしれません。
税理士のサポートは「通訳」の面もあります。
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