トーゴーサンピンとクロヨンとは?
唯一の注目すべき点とは?
たまには役に立たない雑学も書いてみます。
真っ当な税金の取り扱いをしている方には異世界のお話です。
税金の無駄知識 残念な専門用語
専門用語は一般的にとっつきにくい印象です。
- 借方と貸方
- 貸借対照表
- 所得と所得控除
- 仕入税額控除 etc
専門用語は仕組みや制度を正確に扱う点で、避けすぎないことがおすすめです。
専門用語を無闇矢鱈に振りかざす必要はありませんが、
専門用語の理解は判断の遅れやミスが減ります。
ただし、専門用語の中には残念な対象もあります。
たとえば、「トーゴーサンピン」や「クロヨン」です。
税金の無駄知識 10・5・3・1と9・6・4
課税所得の捕捉率というとらえ方があります。
課税庁(税務署)目線で職業別にどの程度所得を補足できているか?
という指標です。
俗に「トーゴーサンピン」や「クロヨン」で表現されています。
「トーゴーサンピン」は所得の捕捉率を以下のように表現しています。
- 10割(トー)‐給与所得者
- 5割(ゴー)‐自営業者
- 3割(サン)‐農林水産業者
- 1割(ピン)‐政治家
「クロヨン」も同様ですが、「ピン」が外れています。
- 9割(ク)‐給与所得者
- 6割(ロ)‐自営業者
- 4割(ヨン)‐農林水産業者
客観的な根拠や裏付けはありません。
私は実家が農家(酪農家)でもあり、現在は税理士業に従事しています。
「トーゴーサンピン」や「クロヨン」といったとらえ方には、
違和感というより職業差別があるとさえ思えます。
個人事業では家事との按分による経費の計上もありますが、
課税所得をデタラメに圧縮できるわけがありません。
個人事業で経費はあくまで売上に対応した分が計上されます。
- 売上-経費=利益 → 所得
所得から課税額の算出に関わる所得控除も限定的です。
- (所得-所得控除)✕税率=税額
所得税は申告税制度ですが、税務調査の可能性がセットです。
合理性の無い経費の計上が常態化されることはありません。
「トーゴーサンピン」や「クロヨン」は「ピン」はともかく(笑)、
個人事業主には当てはまらないはずの所得のとらえ方です。
税金の無駄知識 無関係でOK!
「トーゴーサンピン」や「クロヨン」は税金の無用な雑学です(笑)。
事業を続ける個人事業主がデタラメな経費計上を行うと、
- 税務調査でのリスク要因となる
- 正確な業績がわからなくなる
- 納税証明が不確かとなる
と無駄な不安や悪影響を将来に残します。
税金の知識を増やすことや理解を深めることはおすすめですが、
「トーゴーサンピン」や「クロヨン」は対象外です(笑)。
税金の行方を知る意味で「ピン」だけに注目すれば充分です。
蛇足
給与所得者でも副業による所得の増加はありえます。
妥当性のない家事分の支出を経費に計上しないことが
税金のトラブルを防ぐことでは個人事業主と同様です。
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