確定申告はいつも通り無事に完了しました!?
いつも通りがベストか?
思い出したくないんだけどなぁ、と言われそうな時期です(笑)。
春の陽気で記憶が薄れないうちに振り返りがおすすめです。
いつも通り? ルーティン化の強味
3月15日が過ぎると、途端に春らしさが感じられます
と思うのは税理士だけではないはずです。
年明けからの決算・申告の喧噪も済んでしまうと
印象は薄れていきます。
何年にもわたって確定申告期を経ていると
- 今年も「いつも通り」確定申告完了!
と情報が圧縮されて1年が過ぎていきます。
初の確定申告であったり、「本年における特殊事情」も無いと
「いつも通り」で印象がまとまるのも無理はありません。
確定申告を続けていると何らかのルーティン化
といえる状況が出来上がります。
経験の成果ともいえるので、裏付けもあります。
とはいえ、「いつも通り」の確定申告には、
- それがベストか!?
というツッコミがすっぽ抜け落ちます。
いつも通り? いつも通りの罠
「いつも通り」は暗黙の前提のセットです。
確定申告の処理であれば、
- 普段の経理状況
- 対象年内からの準備
- 年明け以降の決算処理開始時期
- 決算書と申告書の作成・完了時期
- 納税の準備と資金繰りの検討
さらに処理の実行者では、
- 事業者本人
- 事業者+家族
- 事業者+税理士
- 税理士へ丸投げ
といった違いがあり、
- 納税義務
- 納税義務+成果を将来に残す
- 納税義務+成果を将来に残す+効率化
と確定申告の成果のとらえ方の違いがあります。
「いつも通り」で達成した確定申告ととらえると、
- 他の選択肢
- 残せたはずの成果
- できていたはずの選択
という検討は意識に上ってきません。
たとえば、青色申告。
貸借対照表の作成と電子申告で65万円の特別控除が得られます。
簡易簿記はシンプルな処理ではあるものの、
10万円の特別控除で頭打ちです。
あるいは、小規模企業共済。
所得控除の対象であり、事業者の退職金にもなります。
お得感のある仕組みです。
反面、確定申告の対象となるのは年内支払いのみです。
「いつも通り」に小規模企業共済が含まれていない
ということもあります。
いつも通り? 試してみる!
「いつも通り」でトラブルが起きていない場合、
- 現状維持がベストの選択
と追認しがちとなります。
確定申告当初が不案内で負担が大きかった場合、
- 「いつも通り」に到達したことが成果
となる可能性があります。
仕方ないことかもしれません。
一方、事業を継続していく、確定申告が続く場合、
- 「いつも通り」が残念な結果につながり、
- そのことに気づかない
という罠にはまります。
これまでとは異なる選択を試してみると、
新しい成果が得られるかもしれません。
気づかない・知らない選択があるからこそ、
外部の専門家との連携に魅力があります。
新しい試みや検討を経営者だけで行うことはありません。
税理士はそうした点で身近な存在です。
蛇足
2023年(令和5年)は3月13日より政府が「マスク解禁」したり、
コロナ禍の状況も変わりつつあります。
来年の申告会場では、税理士と来場者との間の「衝立」が
なくなっているんでしょうね。
DXの成果やAIを利用して来場の必要がなくなることは、
1年後では難しそうです。
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