複式簿記のススメと進め方とは?
経営者に電卓と試験は不要です!
簿記といえば「日商簿記」が有名です。
段階的な学習が必要な方にとっては魅力ですが、
簿記の誤解につながる一面もあります。
簿記のススメ 話が一方通行になる背景
コミュニケーションを大事にしましょう!、というと
誰からも異論が出ません。
当事者同士の話し合いで誤解のないやりとりをすることは
は当然と思われているからです。
一方で、そうしたやりとりが実現しているかというと
怪しいことがあります。
たとえば、私の従事している税理士業。
話が一方通行で放置され、誤解やトラブルの温床となる
といったことがあります。
性格や価値観の不一致も原因の一つになりますが、
知識や理解の差がズレの原因にもなります。
税法以外での大きなズレの原因となるのは経理処理、
複式簿記の理解です。
簿記の理解に乏しい経営者にとっては帳簿も決算書も
ブラックボックスになります。
税理士が経理の処理で苦言を呈することがあっても、
経営者には「?」でスルーになり溝は埋まりません。
税理士がヤキモキしているだけならともかく(苦笑)、
経営者にとって残念な状態が続きます。
簿記のススメ 電卓と試験は不要
事業の規模が小さく、所得税を白色申告で済ませている
という方であれば「簡易」簿記が合理的かもしれません。
一方で、消費税の申告も含めて申告が必要となる場合、
事情が異なります。
会計ソフトを利用して情報を作成して申告につなげる
といった選択が定石です。
会計ソフトのインターフェースや機能の違いがあっても、
複式簿記による処理が前提です。
税理士に経理処理を丸投げする以外の選択であれば、
複式簿記と関わる機会が出てきます。
避けたい誤解があります。
- 複式簿記の理解に試験勉強が必要
- 簿記の処理は電卓操作が必須
- どんな取引も完璧に処理する
上記は税理士志望者であればともかくとして、
経営者には無縁の内容です。
経営者にとっての複式簿記は、
- 経営に必要な処理を対象として
- 会計ソフトを利用しつつ
- 税理士のサポートありで
仕組みや内容を理解して、経営の判断に役立てる手段です。
簿記のススメ 経営者のスキルアップ
スキルアップやリスキングといったことばを目にします。
組織内でのキャリアバスや転職活動とも重なる
といった印象があります。
スキルアップやリスキングは経営者にも当てはまります。
複式簿記の理解もその一つになります。
とはいえ、経理の理解は経営者を支える一面です。
がむしゃらに「勉強」する選択も可能ですが、
おすすめしません。
経理から税務申告に渡り関与している税理士からの
サポートで理解することをおすすめします。
経営をブラックボックス化していると誤解される処理を
判断の根拠にしていくことができます。
蛇足
子供の頃、「簿記」と「速記」を混同していました(笑)。
子供心に発言と同時に記述していく「速記」は魔法
という印象でした。
現在ではスマホアプリでも文字起こしができるので、
レベルアップしたかのような錯覚に陥ります(笑)。
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