会計帳簿の作成に手塩にかける実益とは?
入力と集計だけで終わらせない!

会計帳簿の作成は効率化しやすい対象でもあり
注目されがちです。

クラウド会計やAIの利用が魅力です。

他方、帳簿作成の実益は置き去りかもしれません。

帳簿の実益 入力・集計・転記で割り切る!?

会計処理では、「とりあえず」会計ソフトを使用することが
定着しています。

個人事業の創業期や副業などでは手書き・Excelの使用で
なんとかやり過ごすこともできます。

事業経営が継続・拡大していくと、会計処理の効率化も必要
となり会計ソフトの利用が定着していきます。

会計ソフトは入力・集計・転記といった処理を効率化できます。

反面うっかりすると、シンプルな利用にとどまるかもしれません。

帳簿の実益 手塩にかける

会計処理の目的には決算書の作成とその延長での税務申告があります。

他方、会計処理の目的が決算書・税務申告書作成だけ
というわけではありません。

むしろ、本来であれば会計処理は経営の実態を把握するためにあります。

経営者であれば経営の全体・細部にまで知悉しているとは限りません。

売上にしろ仕入・経費の支払いにしろ、複数の取引が並行しており、
完全に把握し続けることは経営者にも困難です。

たとえば、売上とその回収。

取引が現金・相対取引ばかりではありません。

売上が実現した後、請求分の回収を確認するまで取引が続きます。

現金主義の記帳ではなく、発生・実現主義での記帳が必要です。

「売上」は決算書では集計した合計の金額を計上しますが、
記帳段階では細分化することができます。

たとえば、売上ごとの商品別・サービス別・販売チャネル別etc

売上の記帳時の細分化は売上管理だけでなく、税負担とも関連します。

消費税の簡易課税制度は事業区分ごとでの売上を集計しますが、
適正かつ合理的な税負担ともつながります。

帳簿の実益 効率化のその先!

会計処理はクラウド会計やAIの利用で効率化が期待できます。

人的な手間とコストの抑制だけでなく、正確性の確保が期待でき、
効率化には魅力があります。

一方、会計処理を入力・集計・転記、目的を決算書・申告書作成
と絞っていると物足りない面が目立ちます

会計処理の効率化を事業経営の後押しに活用することがおすすめです

シンプルな現金主義での入力ではなく、発生・実現主義での処理や
税務判断が伴う場合には税理士のサポートが役立ちます。

効率化の先を期待できる環境が揃ってきています。

 

蛇足
アイキャッチ画像は散歩中に撮影した「ヒメツルソバ」です。
11月下旬の石川県では花を見かける機会が減ってきますが、
用水沿いでもしっかりと咲いていました。

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■林友範税理士事務所

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