図解の理解と実践の実感にはズレがある!?
会計:税金=?:1!?
仕事で戸惑ったり疲弊する原因はいくつかありますが、
見通しの悪さと見積もり誤りは見逃せません。
一見してのわかりやすさに期待しすぎてしまうと、
実践でのギャップで裏切られた思いになります。
会計と税金の関係にも当てはまる内容です。
理解と実感 見通しの悪さは困る!
経験のない仕事や理解が曖昧なまま繰り返した業務では、
ベテラン経験者や有識者に比べて疲労感は大きくなります。
必要な資料やデータ、とるべき行動や判断が遅れがちになり、
焦りが重なるのでさらに疲弊します。
たとえば、確定申告。
個人事業主であれば所得税や消費税の申告が必要とわかっていても、
全体像がわからず先送りして、さらに手がつけにくくなります。
まず、全体像を理解する、見える化することがおすすめです。
個人事業での確定申告であれば、
- 会計 → 税金
- 会計‐帳簿の作成 → 決算書作成
- 税金‐資料の収集 → 申告書作成
といった工程と各処理の構成の理解が優先です。
とはいえ、この段階でもすでに罠があったりします。
理解と実感 実践の実感とズレる!?
仕事のつまづきでは見通しの悪さも原因になりますが、
見積もりの誤りも問題になります。
せっかく取り組む対象の全体像がわかっていた場合でも、
個々の処理の負担を誤解してしまうと後が詰まります。
確定申告では、会計処理と税金の処理に当てはまります。
平版に会計:税金=1:1ととらえがちかもしれません。
事業の内容や取引のボリュームにより異なりますが、
会計:税金=10:1でも大袈裟ではありません。
1年分の会計処理を分けてみると、
- 毎月12か月分の処理
- 売上・仕入・経費の請求
- お金の入出金
- 事業とプライベートの区別 etc
- 決算処理
- 棚卸・売上原価
- 減価償却費
- 売掛金・買掛金等の債権債務 etc
と機械的な処理が多いながらも分量はしっかりあります。
他方、税金である所得税の処理は所得控除の証明書の確保
といった資料やデータの収集・確認が中心です。
申告書の作成は「確定申告書等作成コーナー(国税庁)」を利用すると、
用意した資料やデータの入力するのみです。
理解と実感 前倒してみる!
仕事の見通しの悪さも見積もり誤りもトラブルの原因です。
見通しの悪さは図解などの見える化で対処できます。
一方、見積もりの誤りは実践を通じた実感なしにはわかりません。
痛い目にあってわかることもあるという見方もありますが、
ドMの方以外にはおすすめできません(笑)。
見積もり誤りは処理を前倒してみると早い段階で判明します。
確定申告の処理であれば、年が明けてからではなく、
- 年内? → 初冬? → 秋から?
といったスケジュールの変更がおすすめです。
税理士への依頼も秋口であれば余裕をもってお互い対応できます。
蛇足
年末調整でも上記と同じことが当てはまります。
通常の毎月の処理に従業員・スタッフの所得税の処理が加わる
といった負担はず回だけでは伝わらないかもしれません。
2025年(令和7年)から制度変更でさらにややこしい様相です。
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