遺贈寄附では相続税申告もお忘れなく!
残念にしない社会貢献のすすめ
税金を納税することは国民の義務です(よね?)。
寄附は義務である納税とは性格が異なります。
とはいえ、納税の義務や負担と関連する面もあります。
人生最期の意思の表明とも関連します。
遺贈寄附 ボソッと口をつく
税理士の業務風景というと黙々とパソコンに向かっている
という印象かもしれません。
税務会計の処理ではパソコンに向かいつつ、
- ッグ~ッ…
- フゥゥ
といった嘆息やため息が続きます(笑)。
一方で、お客様との面談時は本筋以外の雑談もあります。
ご年配のお客様では相続財産の行く末に言及され、
「宿題」となることもあります。
相続人への遺産相続が一般的な相続となりますが、
「遺贈寄附」も選択肢の一つとなります。
遺贈寄附 相続税の申告もお忘れなく!
地方公共団体が「遺贈寄附」をアナウンスする機会が増えてきました。
たとえば、石川県小松市。
遺贈寄附は相続と関連した社会貢献となります。
私的財産の処分の一環でもある相続ですが、寄附との折り合い上、
寄附をした財産や金銭を相続税の対象としない「特例」があります。
寄附を相続税の対象としないことが「特例」であるので、
要件をはずさないことが重要になります。
上記の小松市などの公共団体であれば、
- 寄附した先が国、地方公共団体
- 寄附した財産は相続や遺贈によって取得した財産
- 取得した財産を相続税の申告書の提出期限までに寄附する
といった要件があります。
相続税の申告で特例の適用を受ける場合には、
- 相続税の申告書の第14表
- 寄附を受けたことの受領書や明細書
といったセットともに申告する必要があります。
下記は相続税の申告書の第14表です。
特例の適用のための留意点も記載されています。
遺贈寄附 準備は入念に!
遺贈寄附に限らず相続は人生最期の意思の表明と関わります。
社会貢献としての魅力のある選択でもあります。
事業での意思決定や意思の表明は当事者本人が修正・訂正・取消
と事後的に対応できることもあります。
他方、遺贈寄附では事後的な対応が混乱や誤解のもとになる
可能性もあります。
相続には相続人もいれば、相続税負担もあります。
全ての財産が遺贈寄附の対象とも言えません。
上記の小松市への遺贈寄附では原則金銭が対象です。
遺言の作成は有効な選択肢になりますが、公正証書遺言を含めて
複数の選択肢があります。
遺贈寄附だけでなく、相続と関連した思いを残すためには
入念な準備がおすすめです。
専門知識も必要ですが時間も欠かせません。
蛇足
アイキャッチ画像は糖質制限チョコレートです。
甘さよりもチョコレートの風味が感じられました。
2024年カカオ豆の取引価格が高騰しているようです。
値上がりがちょこっと不安です。
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