災害対応は確定申告までつなげていく!
撮影→罹災証明→すべての所得と控除で確定申告!

酷暑が続いていたかと思えば、降雨では済まない水害発生
と短い間での気象の変化が珍しくありません。

短い間での気象の変化といえども、影響は長く続きます。

イレギュラーな事態が珍しくなくなってきたからこそ、
対応も変えていく必要があります。

災害は申告まで 干ばつから一転豪雨!

2025年(令和7年)7月、私の住んでいる石川県は極端な少雨でした。

平均気温は観測史上最高(金沢市で29.4℃)、雨量も過去最少レベルでした。

冬は鉛色の空が常態化する雪国なので極端な夏の印象です。

ところが、8月6日と7日は一転しての豪雨が発生。

6日から7日の金沢市の降水量は342ミリと観測史上最高レベルとなりました。
 (8月の平均月間雨量が約180ミリ)

石川県内では短時間の大雨で浸水被害が発生する状況となりました。

金沢市でも低地になる金沢競馬場が水没する状況にもなりました。

線状降水帯によるゲリラ降雨は発生が予想されている場合でも、
被害を防げるというわけではありません。

今後も同じような災害の発生や被災状況は起こり得ます

災害の発生や被災は当事者にはイレギュラーな事態ですが、
定番化した対応を採っていく一面があります

災害は申告まで 撮影→申請→申告へ!

災害の発生後は避難を優先、被害の拡大を防ぐことが優先です。

状況が落ち着射た後は事後対応をとる必要があります。

被災状況の記録、撮影もその一つです。

スマホなどを利用して被害状況を撮影します

複数の視点や高さや大きさなどがわかるように撮影します。

撮影した画像は「罹災(りさい)証明」の申請にも利用できます

マイナンバーカードを利用してオンラインで申請すれば、
事務処理の負担を軽減できます。

災害による被害では、「所得税」の「雑損控除」の適用も
被災者の負担軽減措置になります

災害からの復旧に要した資料を保管して、確定申告で扱います。

災害は申告まで 他の所得や控除を含めて!

災害での被災→雑損控除→確定申告という展開があることは
確定申告に馴染みのない方にも知られるようになりました。

他方、雑損控除→確定申告が強調されてしまった反動で、

  • 確定申告全体の処理との関連が置き去り

といった問題もみかけるようになりました

たとえば、医療費控除。

災害をきっかけに所得税の確定申告をするとはいえ、
雑損控除だけでなく、医療費控除など他の控除も含みます。

この点では控除だけでなく、所得についても当てはまります。

所得は10種類に区分されますが、確定申告はすべての所得が対象です。

災害は短時間の出来事でも対応は長期にわたります。

全体での展開をザックリでも把握しておくことがおすすめです。

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蛇足
2022年(令和4年)8月4日にも石川県では降雨被害が発生しました。
低地で道路の破損により舗装の修繕が必要になった地域では、
今年2025年に至るまで工事が続いていました。
令和6年能登半島地震を含めて自然災害からの復旧復興には
長期の取り組みが必要だと実感しますね。

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