内製化?、外注?、それとも…!? 判断できますか?
二者択一がシンプルすぎて見逃すことも多いかもしれません。
判断できますか? 3月第4週のイベント
2022年(令和4年)3月26日(土)西日本を中心に大荒れの天気でした。
私の住んでいる石川県では最大風速29mが観測されました。
翌日の27日は3月の最終日曜日ということで、
実家の町内では毎年恒例のイベントがありました。
地元では「エザライ」と呼ばれている水田の水路の清掃です。
(所によっては「井堀り」とも言われる浚渫作業です)
中山間部なので石や泥、砂が水路に堆積します。
毎年そうした堆積物を町内一斉に除去するわけです。
私も例年参加しており、町内の方十数人とともに
約2時間作業をしてきました。
判断できますか? 二者択一の罠
作業の際に話題になったのは、
- この作業いつまで続けられるかな?
という田舎らしいテーマでした(笑)。
作業に参加していたのは40~60代、男性が中心です。
(草刈りなどとは異なり力仕事中心のため)
44歳の私が下から数えて2番目(笑)。
当面は町内の住人でカバーできる作業とはいえ、
「いつまで続けられるかな?」は避けられない問題です。
代替案として、外注化があげられました。
土木作業になれた事業者と機械を使っての外注化ならば、
- 作業の人手の確保
- 素人による作業中の事故の発生
- 不慣れな作業による手際の悪さ
といった問題を回避できます。
コストの負担で折り合いがつくのであれば、検討の余地はありそうです。
判断できますか? 判断の基準はどこ?
上記の外注化案を出された方は現実的な金額も提示され、
説得力がありました。
内製化か?、外注化するか?と二者択一となりそうです。
しかし、それ以外の選択肢もあるかもしれません。
「撤退」です。
視点を変えてみます。
まず、お米の需給データ。
(農林水産省「米をめぐる関係資料」令和3年2月)
長期低落傾向です。
驚いたのは、1993年(平成5年)の冷害による不作の年よりも
現在が2割程生産量が少ないことです。
販売価格もパッとしません。
2021年(令和3年)はさらに価格が低下しています。
余談ですが、先日業務スーパーに買い物に行ったところ、
- コシヒカリなど(国産米):300円前後/㎏
- 「ジャスミンライス」(タイ産):690円/㎏
と1993年冷害による「ブレンド米」を知っていると
驚くしかない値札に遭遇しました(笑)。
町内の「エザライ」作業の内製化か外注化、
さらに米作りからの撤退は今後の課題です。
経済的な合理性だけが判断の基準ではありません。
とはいえ、合理性を棚上げするには事実を把握している
という前提があります。
判断に迷ったときには、シンプル・基本に立ち返る
ことで見通しがつきそうです。
とはいえ、うっかり二者択一に飛びつかない注意も必要です。
蛇足
私の実家は両親が酪農を営んでいましたが、
米作りはしていませんでした。
現在、実家の町内での米作りは「集落営農」での
生産が中心です。
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