どうして法人税のムック本はみかけないのか?
ありそうなのに無い出版物かもしれません。
出版業界のUMAでしょうか?
法人税ムック 定番ジャンル?
Amazonも利用していますが、リアルの書店が好きです。
いわゆる「ビジネス」関連の本や雑誌コーナーも
足を止めて物色しています。
「社長」や「金剛石」といったビジネス雑誌と並んでいる
税金の「ムック本」も気になる対象です。
雑誌スタイルで編集された単行本なので気軽に手にとれます。
(Magazine+Book=MOOKだそうです)
毎年、冬になると確定申告書のムック本が並びます。
2023年(令和5年)では、
- 消費税のインボイス制度
- 相続税・贈与税
を取り扱った税金のムック本が目を引きます。
税制改正の影響に関心が高い方に訴求する内容です。
一方で、さっぱりみかけない税金のムック本もあります。
法人税です。
法人税ムック とっつきにくさの正体
税金といっても、自動車税や固定資産税などは
「賦課」税なので役所で納税額が決定されます。
対照的に所得税・消費税・相続税・贈与税は
納税者が自ら税額を「申告」して納税します。
法人税も「申告」して納税する税金です。
関心が高く、注目される税金で間違いありません。
反面、税法や税金だからという理由だけではない
法人税のとっつきにくさがあります。
とっつきにくさの一つとして、
- 会計→法人税
といった仕組みがあります。
(「確定決算主義」といいます)
「会計」なら所得税の事業所得も同じじゃないか?
というツッコミがあります。
そうした指摘は間違いではないのですが、
- 簡易簿記ではなく複式簿記
- 規模に関わらず法人であれば、法人≠個人
と会計処理の段階から違いがあります。
法人であれば消費税の課税事業者であることも多いので、
消費税の処理も並行することになります。
さらにオーナー企業であれば事業承継に関連して、
相続対策も加わります。
法人だからといっても、法人税だけをピックアップする
という切り口がとりにくくなります。
サクッと情報収集をして実践に活かすムック本とは
相性の悪い税目といえます。
法人税ムック 周辺領域もサポート
法人税は関心が集まる重要な税目です。
一方で、法人税だけに焦点を当てて対応するよりは、
- 他の税目(消費税・相続税など)
- 会計処理
- 事業の資金繰り
- 業績管理
といった関連した課題を含めて対応することになります。
処理の対象が増える、選択する対象が増える可能性があります。
起業しやすい環境が整備されると事業者には追い風です。
一方で、法人税やそれと関連する税金などの処理があります。
サクッとピンボイントだけで割り切れないからこそ、
税理士がサポートできる余地があります。
蛇足
法人税を要領よく理解する選択肢は無いのか?
という不満が残りそうです。
簿記を理解しているけど、申告書の理解に不安があるなら、
申告書の「別表」の仕組みに絞ることがおすすめです。
(とくに別表4・5が対象です)
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