消耗品の凶暴性に気付きますか どうやって見える化するか

消耗品と凶暴性?、気になる方へ。

消耗品の凶暴性 視界から消えていく

製造業・小売業・サービス業といろいろな事業があります。

売上や収益が発生している取引や現場は、それぞれ大きく異なります。

仕入などの売上原価や、外注費・広告費・人件費・家賃・減価償却費・引当金なども組織間の違いは大きいものです。
金額だけでなく、そうした費用自体が無い場合もあります。

そうした勘定とは別に、どこの組織でもあり、あまり気にもとまらない費用が消耗品費です。

消耗品は、組織内部で仕事上使う物品全般を指します。
税務会計上は、10万円未満で耐用年数1年未満です。
購入したときに費用に計上します。

会計事務所では、ペン・ノリ・ファイル・ステイプラ―(ホッチキス)といった消耗品が使われています。
どの消耗品も日常的に使用して、消費されていきます。

消費されていく、言い換えれば視界から消えていく性質があります。

視界から消えていくのに凶暴性?、と思われるかもしれません。

消耗品の凶暴性 2,000トンの衝撃

パッと見てわかりにくい場合、極端な状況を想定することがおすすめです。

消耗品のなかでも一つの物品としては軽量なのが、紙です。
A4サイズが最も一般的な消耗品としての紙です。

A4用紙1枚の重さは、約4gです。
取るに足らない印象です。

とはいえ、極端な状況を想定すると無視できません。

日立グループが2021年度中に車内での押印業務を廃止して、ペーパーレス化を進めようとしています。
想定される紙の削減量が、A4用紙5億枚!

5億枚×4g/枚=2,000トン、となります。

極端すぎて、かえって想像がつきません・・・
(25mプールの水量が400トン未満のようで・・・、やはりピンときませんね(笑))

それでも紙は消耗品です。

消耗品の凶暴性 見える化する

必要だから使っているはずの消耗品ですが、意外な凶暴性を秘めています。

日立グループの例では、リモートワーク化やペーパーレス化がきっかけで、目に見えない消耗品の凶暴性が明らかになりました。

ペーパーレス化という取り組みが、逆説的に紙の使用量を見える化しました。

使って当たり前と思っていた状況を見直すことで、目に見えないコストが見える可能性があるわけです。

コスト(費用)は通常、月別の推移をみて確認します。
月別の推移の確認により現状や想定からの乖離は把握しやすくなります。

ただし、推移だけでは現状への見直しにはつながりにくいかもしれません。

見える化では、消耗(購入)の期間的な把握も可能です。
購入や使用を開始した日付がわかるようにしておくことで、データとして参考になります。

消耗品はどの組織でも何らかの形で使われています。
消耗され、目に見えないのでスルーされがちです。

その一方で、目に見えないコストには意外な凶暴性もあります。

心構えより、見える化できる仕組みが負担を減らします。

 

蛇足
消耗品としての紙の使用には、インク代・ファイリングや保管の物的人的コスト・地代家賃が付随します。

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