様式をウェブからダウンロードしない!
便利と不便をどこで一線引くか?

ウェブサイトで利用できるサービスが充実していると、
負担を感じにくく、効率も良い印象です。

とはいえ、なんでもかんでも望ましいサービスか?
というと違いはあります。

サイト上にはない一線の引き方が課題です。

美味しさの一線を楽に超えています(笑)

一線を引く はずせない仕事環境

税理士業で欠かせないツール、ハードであればパソコン、
ソフトであれば会計ソフト・税務申告ソフトです。

電卓や複合機・スキャナーは利用する面はあるものの、
必須とは言えません。

ソフトであればいわゆるオフィスソフトは有効ですが、
こちらも必須とは言えません。

ブラウザ、インターネットへのアクセスがあれば、
オンライン上でオフィスアプリが利用できます。

一方、ウェブ上での処理が出来ないと仕事が停滞する
といった場面が多々あります。

  • 決済・納税
  • オンラインミーティング
  • 各種手続き
  • 情報の収集 etc

とはいえ、ウェブサービスならばすべて賛成できるわけでもありません。

一線を引く 様式をダウンロードしない!

税務署に限らず税務申告には「申告書」がつきものです。

固定資産といっても「償却資産」については毎年申告が必要です。

毎年秋以降、役所から申告書の一式が届いているかもしれません。

言うまでもありませんが、申告書一式が届いていない場合でも、
申告義務がないというわけではありません。

税務署でも役場でも申告手続きに必要な様式はウェブサイトから
ダウンロードすることもできます。

下記は石川県能美市のサイトでの償却資産税申告書の様式の案内です。

一見すると、様式をダウンロードして書面で申告書を提出がメイン、
eLTAXが代替手段にみえるかもしれません。

誤解です(笑)。

一線を引く 別の不便につながるかも!?

所得税の事業所得であれば書面と電子申告で青色申告特別控除額では、

  • 簡易簿記‐10万円
  • 複式簿記
    • 書面提出‐55万円
    • 電子申告‐65万円

といった差が設けられています。

複式簿記の処理をしつつ電子申告をしない不合理性が
伝わりやすい差になっています。

償却資産税では青色申告のような申告形式での特典はありません。

とはいえ、税負担上の差がないことがすべての負担が同じ
といったことを意味しているわけでもありません

書面での申告の事務コスト、ダウンロードから出力・保管・提出には
電子申告に比べて負担があります。

申告書様式のダウンロードは便利な行政サービスですが、
利用に一線引く判断は当事者に委ねられています。

償却資産税の申告に限らず、その他の業務も合わせて
仕事の見直しをする機会が必要になります

様式のダウンロードが別の不便につながっているかもしれません

 

蛇足
アイキャッチ画像は親戚からいただいた栗のお菓子です。
栗を傷つけずに皮を剥く工程が厄介な労作ということです。
リキュールで味付けしたらしく、大人の味でした。

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