スマホ申告をサポートしていない理由とは?
中長期で切れ目のない選択がおすすめ
とっつきやすい選択が必ずベストの結果になるとは言い切れません。
サービスを提供される側も利用する側にも限界を感じることがあります。
とっつきやすいツールや手法でも選択しないことがあります。

視界不良も春らしさ?
サポートしない スマホ申告の魅力
税務会計業界はIT化の進み具合がパッとしないと言われますが、
少しづつ変化がみられます。
たとえば、スマホでの確定申告。
普段使いのツールのスマホとマイナンバーカードを利用することで、
サクッと申告が終えられます。
給与所得者で医療費控除などでの還付申告をする方にとっては
手軽な申告手続きが期待できます。
市役所などの相談会場でも、スマホ申告のサポートの実施もあるようです。
他方、私は税理士業でスマホでの確定申告はサポートしていません。
サポートしない スマホ申告の限界
給与所得での還付申告に限らず、事業に関わる税務申告でも
スマホだけで処理を完結させる選択肢もあります。
税務申告には、知識・スキル・ツール・コストがかかります。
当事者にとって折り合いのつく選択肢があることは魅力です。
スマホを利用しての申告対応も選択の一つです。
とはいえ、私は税理士業ではスマホでの税務会計サービスは
サポートしていません。
提供できるはずのサポートに限界があるためです。
サポートしない 中長期で切れ目なく!
税務会計の処理を帳簿や決算書・申告書の作成に限定して、
事業規模が小規模であればスマホでも対応できるかもしれません。
とっつきやすい点は魅力です。
一方、使用するツールをスマホに限定してしまうと処理環境が
制約されることにもなります。
税務会計の処理は会計ソフト・税務申告ソフト・Excel等と
複数のツールを並行して利用することがあります。
パソコンでは当たり前にしている環境がスマホでは利用できない
といった限界があります。
スマホでの利用では端末が「ルート化」されたことで電子申告できない
といった問題もあります。
( Google Playで「Root Checker」と検索 )
また、税務会計の処理は税務申告ためだけに限定されません。
経営の管理や効率化にもプラスできる役割もあります。
こちらもパソコンでは対応しやすいものの、スマホでは制約があります。
税務会計でのサポートは基本的には中長期を前提にしています。
選択してみたものの、早い段階で制約や限界を感じる選択は
短期的にもおすすめできません。
切れ目のない、中長期での税務会計のサポートを前提にすると、
私はパソコンの利用を前提とした選択をおすすめしています。
蛇足
アイキャッチ画像は事務所近くで撮影しました。
靄(もや)がかかって見通しがイマイチの光景ですが、
気温の上昇や雪解けも感じられる一面でもあります。
見た目ほど寒々しいわけではなかったりします。
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