会計を適切性から見直していく!
まどろっこしくても効率的な処理!?

帳簿でも決算書でもお世話になるのは勘定科目です。

適切な勘定科目の選択が必要になりますが、
「適切」の範囲は案外広いかもしれません。

急がば回れの勘定科目の利用もあります。

ツノもヤリも出ていません

管理の科目 適切は案外広いかも!?

適切な会計処理とは、

  • 処理の漏れがないこと
  • 処理をタイムリーに行っていること
  • 処理に一貫性があること
  • 処理を検証できること

といった観点からとらえられます。

加えて処理の効率性も無視できない点です。

非効率な会計処理では時間のロスが生じるだけでなく、
ミスの原因にもなりえます。

無駄を省くことは会計処理にも当てはまります。

他方、今度は何が無駄な処理か?という問いが出てきます。

管理の科目 まどろっこしいが無駄じゃない!?

簿記の処理で早い段階で難所となる処理に「減価償却」があります。

固定資産を取得時ではなく、耐用年数にわたって費用化する処理です。

お金の支出と費用計上のタイミングがズレる点がわかりにくいところです。

とはいえ、必ずしもわかりにくいとも言えません。

会計処理次第では直感的に処理の内容をとらえることもできます。

たとえば、建物の減価償却を「直接法」で処理する場合、

  • (借方)減価償却費 (貸方)建物

と建物の金額がマイナスされて費用が計上される処理となります。

他方、減価償却の処理では「間接法」もあります。

  • (借方)減価償却費 (貸方)減価償却累計額

「減価償却累計額」は一見すると減価償却費と似ていますが、
損益計算書には影響しません。

減価償却累計額は貸借対照表の固定電話の取得価格に
間接的に影響する「評価勘定」となります。

なんだかまどろっこしい迂遠で無駄な処理にみえますが、
取得価格と現状の価値を表示することができます。

会計処理後の確認や検証という観点からとらえると、
間接法は不適切でも非効率でもない面がみえます。

管理の科目 適切性も効率性も見直す!

日常の会計処理で銀行間の口座振替は珍しくありません。

たとえば、A銀行からB銀行への普通預金の口座振替

  • (借方)普通預金・B銀行 (貸方)普通預金・A銀行

シンプルな処理ですが、「二重仕訳」発生の原因にもなります。

会計処理の都合上、「銀行口座振替勘定」を使用すると、

  • (借方)銀行口座振替勘定 (貸方)普通預金・A銀行
  • (借方)普通預金・B銀行 (貸方)銀行口座振替勘定

と処理は増えますが、検証が可能な処理となります。

会計処理のよくあるミスを確認して対策をとっていくと、
適切性も効率性も見直すきっかけになるかもしれません。

 

蛇足
アイキャッチ画像は散歩中に撮影したカタツムリです。
歩道の真ん中にいて危なかったので避難させました。
急に移動して驚かせたためか、殻にこもってしまいました。
とりあえずレスキューはできました。

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