公営の墓地でも樹木葬が増えています 終活の後始末はどこまで?
まだまだ先の話?、といえるときだからこそ
のんびり考えられるかもしれません。

画像ではわかりませんが、奥には白山がきれいに見えていました。
公営墓地でも樹木葬 あらっ、こんなところに墓地
私は石川県在住ですが、「野々市(ののいち)」市の印象は
ぼんやりしています。
近年は住みたい街ランキングでもトップになったり、
人口が増加することで市になったりした地域です。
私の子ども時代は金沢市の南部という曖昧な印象でした。
今ではスーパーやドラッグストアなどがひしめき合っている地域も
20年ほど前は水田ばかりだったはずです。
(「はず」という表現を使うほどぼんやりした印象です)
先日、野々市市にある石川県立大学の側を通ったところ、
水田だった場所で住宅造成とは違う工事風景が見られました。
近くに寄って確認すると、市営墓地公園の造成工事中でした。
人口の増加とそれに伴う埋葬のための準備のようです。
興味深かったのは、墓地公園に「樹木葬」にも対応していたことです。

公営墓地でも樹木葬 墓埋法と相続税法
野々市市の公表資料で下記の全体像が確認できました。

一般墓や合葬墓(納骨堂)に加えて、樹木葬にも対応しています。

「人生100年時代」とはいっても、言い換えれば不死ではないので、
お墓や埋葬の準備も無視できません。
税理士目線で気になるのは、お墓や埋葬の法律とお金の問題です。
まず「墓地、埋葬等に関する法律」があります。
埋葬できる場所は墓地と限定されています。

墓地には知事の許可が必要です。
![]()
上記を満たしている場合に樹木葬も可能といえます。
一般的な埋葬先はお墓です。
相続税法は一筋縄ではいかない仕組みですが、
お墓は祭祀(さいし)財産で相続財産には含まれません。
新しい公営墓地や樹木葬といっても、
既存の仕組みの枠内で了解できます。
公営墓地でも樹木葬 終活ってどこまで?
お墓が相続税の対象には含まれません。
その一方で、設置以降の維持管理費や管理者の存在は
無視できない対象です。
上記の野々市市の公営墓地は費用が明らかではありませんが、
2022年6月に合葬墓が供用される能美市では下記が明らかにされています。
(能美市は野々市市より車で20~30分。人口も5万人ほどと同等)
一般墓では以下の費用です。

合葬墓の場合は料金体系が異なります。

「終活」というと「生前」に行う人生の終わりのための準備の活動です。
お墓や埋葬の選択次第では、終活後の活動も検討することになります。
選択によっては応対する「当事者」も変化します。
時間をかけて検討するだけの理由があります。
蛇足
2022年(令和4年)は「メタバース」が注目されています。
リアル・現実世界のお墓ですが、樹木葬などが増えると、
バーチャルでのとらえ方も出てくるんでしょうか?
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報

