税務会計制度の成立過程は知っておくべきか?
理解と割り切った対応のバランスのとり方とは?
会計でも税金の仕組みについても、ちょっと踏み込むと
「出遅れ」ていてあせる気持ちを持つことがあります。
現状だけでも手一杯ですが、過去にも目を向けるべきか?
と考えてしまいます。
理解と割り切った対応のバランスのとり方も試行錯誤です。

先祖じゃないでしょうけど
成立過程 林一族の謎?
石川県加賀地方は「林」姓が多い地域です。
税理士でも私(林友範)を含めて複数の「林」さんがいらっしゃいます。
姓の由来を実家の父に尋ねたところ、かつて加賀地方で有力だった
「林一族」にあやかって明治以降に名乗ったようでした。
アイキャッチ画像は石川県野々市市(金沢市の南)で開催された
講演会「激動の林一族」での資料です。
平安時代から戦国時代にかけての林一族の動向が紹介されました。
- 先祖は藤原利仁
- 藤原→斎藤→林と展開
- 加賀地方だけでなく、美濃に移り住んだ一族もいた
- 子孫の一人が春日局
- 富樫一族(守護大名)の先祖でもある
- 富樫→林ではなく、林→富樫の展開
- 現在の小松市林町に一族由来の館・土塁・堀があった
- 江戸時代も「十村(加賀藩統治制度)」で存続 etc
姓が林なのですが、知らないことばかりでした(笑)。
成立過程 どこまで気を回すべきか?
長年使い続けている姓の「林」ですが、とくに知見もなく
認証・識別に使っています。
私も実家の家族も含めて「林」姓の知見はすっからかんですが(笑)、
林と名乗ったり表記して見識を疑われたことはありません(たぶん)。
成立過程や由来を知らなくとも不都合を感じないことは
目立ちませんがホッとします。
他方、成立過程や由来を知らないことが不利益になるのでは?、
理解が足りないのでは?と気を回すこともあります。
たとえば、会計や税金の仕組み。
「減価償却(げんかしょうきゃく)」や「超過累進税率」には
それぞれ成立した過程も由来もあります。
計算さえできればいい、ソフトにデータさえ入力できればOK
という割り切りが浅薄にみえて不安になるかもしれません。
成立過程 棚上げや先送りで余裕を作る
税金の仕組みは毎年何かしら変更があります。
税理士という職業柄、制度の変更内容だけでなく、
- 制度の成立過程や由来
- 過去からの変遷
- 現状との相違点
といった点の確認が気がかりとなります。
他方、応対するお客様に制度の成立の過程や由来は
簡潔に触れても詳細な説明は棚上げしています。
まずは目前の締め切り・期限が最優先です。
制度の成立過程の知見は理解の広さや深さにつながりますが、
最優先・必須とは言えません。
現行の制度をとりあえず前提にしつつ割り切って取り組む
というアプローチがおすすめです。
棚上げや先送りがかえって余裕を作ることもあります。
蛇足
2025年(令和7年)10月は自民党の総裁の交代や公明党の与党離脱
と政治勢力の変動が目立つ状況です。
年末の「税制大綱」の動向が早くも気がかりだったりします。
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