政治資金がガラス張りで見える化できる!?
みらいまる見え政治資金
「政治(家)」と「(裏)金」の問題はこじれ続けています。
残念ながら「不透明」とセットになりがちの対象です。
他方、一部で真っ向から異なるアプローチが出てきたりと
変化があるようです。
事業経営の管理とも関連する内容です。
政治資金の見える化 不透明の代表?
2025年(令和7年)7月には参議院選挙がありました。
争点は多々あったものの、無視できなかった問題として、
「政治(家)」と「(裏)金」がありました。
特定の政治家や団体に限らない不透明なお金の扱いが
選挙の結果に影響した面があります。
お金の扱いでの不透明性には「ガラス張り」での対応が定石です。
政治資金に関する制度の改正に期待したいところですが、
一方で、具体的な見える化に着手している動きもあります。
政治資金の見える化 まる見え政治資金
2025年の参議院選挙によって国政政党になった「チームみらい」が
「みらいまる見え政治資金」を公開しています。
(「みらいまる見え政治資金」で検索)
見える化されている対象は以下の4点です。
- 収支の流れ
- 月ごとの収支の推移
- 現時点での貸借対照表
- すべての入出金
通常の政治資金収支報告書が単式簿記で作られるのに対して、
「まる見え政治資金」では複式簿記が裏付けです。
「収支の流れ」では「サンキー図」が使われています。
(サンキー図でサクッと経営を見える化する!)
貸借対照表の公開・見える化では「現時点」といった記載があります。
「すべての入出金」が公開・見える化の対象の裏付けにある
ということでガラス張りといえる内容です。
入出金のデータをすべてCSVファイルでダウンロードできるので、
検証性への配慮がみられます。
ガラス張りと検証性のない野ざらしでは大きな差です。
(ガラス張りと野ざらしの違いとは?)
「まる見え政治資金」はシンプルな構成でありながらも、
不透明な政治資金からの脱却につながる内容です。
政治資金の見える化 経営が置いてけぼり!?
「まる見え政治資金」で使われている仕組みやツールは
事業経営でも使われるものばかりです。
- 複式簿記
- サンキー図
- 収支の推移
- 貸借対照表
- 入出金データ
チームみらいによる解説動画によると、現金を使わない
ということでお金の管理をシンプルにしているそうです。
(【ついに公開】政治資金見える化ツール誕生!)
お金の見える化に使うツールが同じとはいっても、
事業経営と政治活動は異なります。
とはいえ、不透明で停滞していた政治(家)のお金の問題が
見える化できることが示されました。
お金の管理のガラス張り・見える化を達成することは、
これまでの経緯とは切り離してとらえることができます。
政治(家)が「まる見え政治資金」を利用するかはともかく、
ガラス張りも見える化も可能な選択肢です。
うっかりしていると、事業経営側が置いてけぼりになる
といった可能性もあります。
「まる見え政治資金」は事業経営とお金の管理に対しても
刺激になる取り組みと言えそうです。
蛇足
「まる見え政治資金」はサイトの配色やフォントの選択にも
見る側への配慮がみられます。
他の政党がどのような反応をするのか興味深いですね。
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