親の介護はできない

やりたいか、やりたくないかではありません。


好みの問題でもありません。

親の介護はできない とある現場での実感

私の実家の両親は、今のところ健在です。

とはいえ、歳とともに体が弱るわけですから、いずれかのタイミングで介護を必要とする可能性はあります。

介護を受ける本人だけでなく、家族を含めた自助努力は必要なのでしょうか、できることには限界があります。

私はかつて、とある医療法人に勤務していました。

経理担当だったので、医療や介護の現場には出てはいませんでした。

たまに物品や書類を持って現場を訪れると、スタッフが仕事をしていたことが記憶に残っています。

医療が専門的な仕事ということは、世間一般の共通の認識だと思います。

介護については、曖昧な認識がある思うのですが、私は専門・プロの領域だと割り切っています。

老人保健施設・デイサービス・デイケア・グループホームなど医療介護施設は細分化されており、スタッフの専門性やノウハウの蓄積も年々大きくなっています。

言い換えると、家族だからといって介護にまつわる処置するべきという思い込みからは、距離を感じるようになったというわけです。

親の介護はできない 介護以外のマネジメント

親の介護ができないといっても、ただ漫然と放置するわけではありません。

介護保険制度が整備され更新もされ、成年後見制度が確立されているなかで家族が担う役割は変化しています。

介護の対象になる家族のサポート、介護制度利用のためのマネジメントの方が家族が担う役割として比重が高くなると思っています。

たとえば、介護認定を受けるにあたっては申請が必要です。

このときに、身近にある「地域包括支援センター」や介護施設を訪問しつつ、介護の必要な生活のマネジメントをするのが家族の役割となります。

親の介護はできない 老後というより高齢期

日本では100歳以上の方が、8万人を超えているそうです(2020年(令和2年)9月)。

平均年齢も女性なら87歳、男性でも81歳と人生の長さが直感的にも経験的にも把握しづらくなっています。

自分でできることをやるのも重要です。

とはいっても、長命の時代では、介護での家族の役割が変わったことを理解しておく方が現実的です。

「老後」の介護というと、残り少ない時間という印象が強いものです。

人生が100年(以上)を想定できるなら、「高齢期」という人生の一過程と見た方が、見通しが良くなるかもしれません。 

 

蛇足
2020年に100歳以上の方(1920年以前生まれ)の祖父母は、江戸時代の生まれでしょうか?
なんだか不思議な時間感覚を感じます。

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