スピードを優先する会計処理と効果とは?
月次決算の第一報の効果と役割分担の必要性
会計処理は正確でなければいけません。
ただし、最終的にはという保留付きも選択肢です。
速報性、第一報を優先する場面もあります。

速報性を優先 手が止まる背景
会計処理を始めようとすると、肩に力が入る一方で、
手が止まる方が少なくなかったりします。
数字、金額を正確に扱う処理が続くのでミスができない、
ミスをしたらどうなるかと不安になるためです。
取り組むべきとわかっていつつも手が止まるので、
さらに焦りが生じやすい状況になります。
「第一報」を仕上げるという視点の出番となります。
速報性を優先 第一報が必要な場面
詳細かつ正確な報告や記録を提出しようとすると、
処理や確認に時間を要します。
仕方がないとはいえ、
- 全体像や状況がわからない
- 後工程の判断が棚上げになる
といったマイナス面が膨らんできます。
会計処理にも当てはまる内容です。
年次決算であれば、決算書・税務申告作成ともつながるため、
会計処理の正確性は欠かせません。
他方、「月次決算」であれば話は別です。
速報性、スピードを優先した処理をとる選択もアリです。
完成度よりも「第一報」となる月次決算を得られることで、
- 意思決定が早まる
- 銀行・税理士とのコミュニケーションの迅速化
- 課題の早期での確認
といった効果が期待できます。
速報性を優先 役割分担とは?
月次決算ではスピードを重視する選択もアリです。
とはいえ、経営判断を支えるだけの裏付けが欠かせません。。
スピードを支えるための仕組みや役割分担が必要となります。
経営者側では、
- 請求書や領収書の保管・デジタル化
- 支払い・入金の締め日の固定化
- 棚卸日・売上集計の標準化
といった毎月の処理の標準化・固定化が必要です。
税理士側では、
- 仕訳処理の定式化
- 月初での第一報の報告
- 第一報以降の月次処理の対応
といった役割があります。
どのように月次決算での速報性を確保するか、第一報を出すかは
事業経営の業種や業態・規模だけでなく、経営者の判断も入ります。
経営者と税理士の役割分担をしつつ、協働で処理を進めることで、
妥当かつタイムリーな「第一報」が期待できます。
第一報での月次決算は直近での経営判断に貢献することが目的です。
第一報発出以降、課題ごとのフォローがあります。
限られた時間を活用する面でも第一報は有効となります。
蛇足
アイキャッチ画像は「ドウダンツツジ」です。
秋の紅葉というと山間部を目指していく選択肢もありますが、
身近な足元でも見られます。
身近でコンパクトでも紅葉は感じられますね。
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