毎月の経理処理の有用性を高める方法とは?
残高試算表とExcelで月次処理
経理処理は機械的なルーティンワークが目立ちます。
反面、処理の結果はその都度変わっていきます。
形式的な処理だけでは物足りないはずです。
月次と有用性 それは成果なのか?
好意的な印象を持たれている場合でも誤解がセットになっているかも?
と疑ってしまうときがあります。
たとえば、経理処理の会計ソフトへの入力。
会計ソフトへの入力は複式簿記の「仕訳」の入力が前提なので、
簿記に慣れていない方にとっては入力が成果に思えるかもしれません。
また、会計ソフトへ経理処理の入力をすると、カチッとした印象があります。
内容がチャランポランでもです(笑)。
銀行口座データの取り込みでも、Excelからのインポートでも
データとその形式がソフトと合致していれば入力は成立します。
ただし、入力のみの放置状態では成果とはいえません。
入力後の確認、毎月の処理ならば「月次」決算といった確認が必要です。
月次と有用性 残高試算表で確認
毎月の経理処理の確認をする理由や目的は、
- 適正な処理を経営判断のために役立てる
という点が相対的に「年次」よりも強調されます。
適正さや適格さも必要ですが、効率性も見逃せないポイントです。
毎月の経理処理の確認では、
- 手順
- 確認ポイント
- 目的
といった面での定型化をしていくと有効です。
「月次決算 チェックリスト 確認」といったキーワードで検索すると、
ウェブ上で参考になる情報は多々見られます。
現預金の残高の確認や消費税の課税区分の確認などは
業種や業態を問わず共通しています。
同じように、会計ソフトを利用した確認の場合にも
共通したアプローチがあります。
「残高試算表」を利用した確認もその一つです。
下記は「弥生会計」での例です。
入力先が預金出納帳でも仕訳日記帳でも振替伝票であっても、
転記や集計の結果は残高試算表に反映されます。
残高試算表をで貸借対照表・損益計算書の各勘定項目をみることで、
入力状況を横断して確認できます。
月別の残高試算表を確認するとことで月ごとの比較も可能です。
残高試算表は経理の途中経過を示す内容ですが、
- 期首から処理時点の経営状況
- 仮受金や仮払金といった棚上げした処理
といったデータを概観できます。
月次と有用性 Excelも併用する
毎月の経理処理の入力後に残高試算表を利用しての確認や
修正は有効ですが、
- Excelとの併用
といった選択肢もおすすめです。
売掛金や預り金勘定の残高確認を会計ソフトだけで完結させる
といった必然性はありません。
残高試算表から各勘定科目の「総勘定元帳」にアクセスして、
「エクスポート」するという選択肢もあります。
特定の取引先や特定の補助科目の処理を追いかける場合に有効です。
経理処理は月ごとにルーティン化しやすい面がありますが、
悪くすると問題が累積化しやすい面もあります。
早期の課題着手には毎月の経理の入力にはとどまらない、
経営判断につながる成果にしていくことがおすすめとなります。
蛇足
会計ソフトだけでなく業務上使用するソフトは機能が多すぎる
というより使用目的がわからない・知らないことが問題です。
多機能・高機能は利用するためには専門知識での切り分けが必要です。
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