簿記学習者が実務で戸惑う原因とは?
ギャップを埋めて立て直す!
せっかく簿記を勉強したのに実務で戸惑うことは
珍しくありません。
座学と実務の違いを呪いたくなるかもしれません(笑)。
呪うよりも前向きな立て直しがおすすめです。
勉強も資格も無駄にはなりません。

梅雨の晴れ間のネムノキ
立て直す AI時代にも有効なスキル?
2025年(令和7年)もAIの進展が進んでいます。
専門家・エンジニアだけでなく、ノンプログラマーといった
専門知識が手薄な層も開発に参入し始めています。
生成AIの成果が発揮されているとも言えますが、
職業上の専門地知を応用できているとも言えます。
たとえば、会計処理。
書面の資料をPDF化したファイルをAIに読み取らせて、
複式簿記で扱えるデータに変換する試みがあります。
「簿記」を手を動かす事務作業の一つとしてではなく、
経営データの処理の仕組みとしてとらえた成果です。
AIが今後活躍し続けても、簿記の出番は続くはずです。
立て直す 戸惑う原因とは?
簿記の出番は続いていくことが期待できるものの、
学習と実務のギャップで戸惑うことも続きそうです。
簿記の理解や取得した資格が原因とは言えません。
座学と実務の間にあるギャップが原因で戸惑うことが問題です。
ギャップを感じる面を分解してみると、
- 「環境」の成り立ちが違う
- 座学‐唯一の正解を目指す
- 実務‐ミスや誤判断、不作為が混在する
- 会計ソフトを使う
- 集計・転記・訂正が負担にはならない
- 入力データの取扱が相対的に重視
- 簿記だけの処理に限定されない
- 消費税の処理と並行、給与計算が介在
- 目的が異なる、複数ある
- 会計だけでなく、税務申告・融資・経営管理に対応
- 暗黙のルールがある
- 資料やデータの入手・確認が必要
- 社内ルール、取引先とのやりとり等
と単一ではなく複合的な原因ということがわかります。
立て直す 実務はサポート・連携あり!
簿記の座学と実務の間にはギャップがあり戸惑います。
原因が複数混在している点も厄介です。
とはいえ、ギャップを埋めて立て直すことは可能です。
対策しとしては、
- 資料やデータの種類・所在
- 過去の会計データ
- 過去の仕訳、総勘定元帳、決算書、申告書
- 月次および年次での処理
- 経理処理関連者へのヒアリング
といった確認が立て直しにつながります。
前任の担当者や税理士のサポートを活用することもおすすめです。
座学での簿記は閉じた環境ですが、実務は変化もあれば、
外部との関わりも続いていきます。
簿記の仕組みが大きく変わることはなさそうですが、
実務の進め方は選択次第で変えられます。
座学と実務との間のギャップを埋めるだけでなく、
現状を改善していくこともできます。
AIの利用も税理士のサポートも有効な選択肢となります。
蛇足
アイキャッチ画像は外出時に撮影したネムノキです。
フワッとした紅白色の花が目立ちます。
万葉集にも登場していたり、花や樹皮に薬効もあったりと
古くから身近にあったようです。
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