経営のお金での違和感の磨き方とは?
記録・比較・記憶だけで足りますか?

「なんかひっかかるなぁ?」という違和感があると
仕事の効率化につながります。

「違和感」を才能やセンスと誤解していると、
せっかくの機会を逃すかもしれません。

裏付けのある違和感の磨き方のおすすめです。

皮ごと食べるのは違和感?

違和感を作る ご確認ください…?

税理士はお客様の依頼で申告書を作成して、代理をしますが、
依頼者への確認・同意が欠かせません。

「では、ご確認ください」というやりとりがあるわけです。

他方、確認を求められたお客様からは…?(苦笑)。

困った表情をされることが少なくありません。

確定申告会場などでお会いする限りの納税者であれば、
申告書等の確認に戸惑われることもありそうです。

一方、定期的に関わっているお客様でも「違和感」では
ピンとこない方も少なくありません。

技術的・手続き上の裏付けで違和感を作っておくことが
お金の管理で効率化につながります。

違和感を作る 記録・比較・記憶がありますか?

「違和感」をセンスや才能ととらえると行き止まりです(笑)。

お金、経営に関連する違和感であれば、

  • 記録
  • 比較
  • 記憶

といった前提があると期待できます。

たとえば、売上。

過年度や当年の毎月の推移のデータの記録があり、
比較をすることができます。

データの乱高下に関連する記憶、たとえば業界全体の変動
といった裏付けがあると違和感が研ぎ澄まされます。

「違和感」を特殊な能力としてとらえないことがおすすめです。

一方で、データさえあれば、比較さえすれば、記憶があれば
違和感が冴えるとは限りません

たとえば、売掛金。

決算日時点での残高を確認する必要があります。

売掛金の回収・未回収の確認も必要となりますが、
計上額やタイミングも重要な確認内容です。

売掛金を回収時点で計上する現金主義での処理ではなく、
発生・実現主義での処理が必要です。

税務会計の知識や理解が違和感を支えます

あるいは、預り金。

2024年(令和6年)6月から時限的に「定額減税」がとられています。

源泉所得税の預り金の残高にも違和感を覚えるかもしれません。

とはいえ、過去のデータとの比較や記憶では違和感の正体はわかりません。

税制の変更といったキャッチアップが必要です

違和感を作る データだけあれば足りるのか?

帳簿の作成であれ、決算書・申告書の作成であっても、
最終的な確認は当事者が行います。

入力されたデータの計算が正しい場合でも、

  • データの取り違えや入力ミス
  • 会計処理の誤り
  • 誤判斷

といった人為的なマイナス面の影響もあります。

複数の視点や税務会計の知識・経験が当事者の違和感を支える
といった期待もできます。

経営のお金と向き合って違和感が持てない状況であれば、
税理士への相談・依頼も選択肢です。

違和感の感度が増すことで、経営の判断にプラスに働きます。

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蛇足
アイキャッチ画像は旬の桃です。
私はよく洗って、表面の産毛をしっかり落とした状態で
皮ごといただいています。
さすがにタネは残しますが(笑)。

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