腐れ縁とは 回収は完結させる

昭和のムード歌謡の話ではありません。


ついうっかり。

腐れ縁とは 継続と惰性は分ける

事業活動をしていれば、いろいろな取引が増えます。
取引のパターンは、継続的な取引・単発での取引、良好な関係・トラブルの発生する関係の組み合わせがあります。
継続的な取引かつ良好な関係がベストです。
とはいえ、良好だった取引が常に良好とは限りません。
取引先の都合によっては、良好だった関係が悪化することもあります。

事業活動での良好やトラブルという表現は、お金のやりとりに着地します。
取引での売上の回収、とくに取引が継続しているとトラブルの元となります。
とりわけ取引の継続が惰性とセットになると腐れ縁化します。 

腐れ縁とは お金のやりとりはドライにする

事業活動での取引は、突き詰めるとお金のやりとりになります。
取引→請求→回収というサイクルを完結させていくことです。

取引は納品や施工、サービスの提供ですし納期もあります。
取引の内容が曖昧だと、取引の完了をめぐってトラブルが発生することもあります。
ただし、腐れ縁という視点からみると、取引段階ではまだ腐れ縁には 至りません。

事業活動での腐れ縁が生じるのは、回収の段階です。
一つの取引の回収が遅れだけではなく、複数の取引の回収が遅れて累積していくことで関係が「腐れ縁」化していきます。

かつて、とある施工業を経営されているお客様と滞留している売掛金の内訳を確認していた際に、なぜ多額の売掛債権がある業者と腐れ縁状態になっているのかと尋ねたことがありました。
その経営者の方によると、取引先からの入金が遅れながらも発注を受けていたので、回収がさらに遅れてしまい売掛金が積み重なってしまったということでした。
さらに厄介だったのは、あまり厳しく回収を迫ると、その取引先の事業活動が頓挫しかねないということで回収に躊躇しているということでした。

腐れ縁とは 回収を完結させる仕組みで防止する

事業活動では、 継続的かつ良好な関係がベストですが、結果的に取引が継続することと、お金のやり取りを先送りするのは別問題です。取引関係が続いているにもかかわらず腐れ縁となる関係は、本来取引ごとに完結させておくはずのお金のやりとりを曖昧にしてしまったことにあります。

 取引→請求→回収というサイクルを取引ごとに完結する仕組みが必要です。

また、取引の記録が漏れないようにしておくことも、税金の申告以上に事業活動を続けていく上で必要です。
(税務申告上も売上除外は厳禁です)
銀行振込や手形のやりとりなどかたちは違っても、取引関係が腐れ縁にならないように手を打っておくことが、トラブルを未然に防ぎます。

 

蛇足
支払いが滞って催告するときのためにも、電話や対面だけではなくメールなどの手段も確保しておきたいところです 。
(ファクスは、受信側で誰がみるかわからないので危険です)

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